システム開発
2025.10.12

システム開発とは | 開発手法・工程・費用・外注メリットまで徹底解説


システム開発とは | 開発手法・工程・費用・外注メリットまで徹底解説

この記事では、システム開発とは何かについて解説します。具体的な種類・手法・流れ・費用を網羅し、Web系・汎用系の違い、ウォーターフォール・アジャイル開発の選び方、外注のメリット・デメリットまで分かりやすく説明します。

石川瑞起
執筆者
秋霜堂株式会社 代表 石川瑞起
中学生でプログラミングを独学で習得し、HP制作やアプリ開発の事業を開始。 大学入学後に事業を売却し、トヨクモ株式会社へ入社。 3年間にわたり1製品の開発責任者を務めたのち秋霜堂株式会社を設立し、多数の企業をサポートしている。
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システム開発とは

システム開発は利用環境や技術基盤により、Web系・汎用系の大きく2つに分類されます。それぞれに特徴があり、企業のニーズに応じて最適な選択が必要です。これら3種についての一般的な定義を解説します。

Web系のシステム開発

Web系システムは、インターネットを使って利用するシステムです。専用ソフトをダウンロード・インストールする必要がなく、SafariやChromeなどを通してアクセスできる利便性が主な特徴です。

身近な例として、GoogleやYahoo!などの検索サイト、楽天やAmazonなどのネットショッピング、FacebookやX(旧Twitter)などのSNS、YouTubeやNetflixなどの動画サービスがあります。

インターネット環境さえあれば、パソコンでもスマートフォンでもタブレットでも、どこからでもアクセスできるため、在宅勤務や外出先での業務にも対応しやすいのが大きなメリットです。

こちらで紹介したWeb系のシステム開発について、さらに知りたい方は、Web開発とは?一般的な流れやシステム開発会社の選び方を解説をご覧ください。

汎用系のシステム開発

汎用系システムは、メインフレームと呼ばれる大型の超高性能コンピュータを中心に構築されるシステムです。

システム処理のほぼすべてをこの大型コンピュータが担い、操作は文字だけが表示される画面で行います。画像やボタンなどは表示されず、キーボードでコマンド(命令文)を入力して操作する昔ながらの方式です。各メーカー独自の特殊な仕様に合わせた開発が必要となる、特殊な環境です。

高い安定性と故障に対する強さを保持しますが、導入と維持に数千万円から数億円かかることもあります。主に銀行の口座管理システムや電力会社の送電システムなど、24時間365日絶対に止まってはいけない社会インフラで採用されています。

システム開発の4つの開発手法

システム開発には、プロジェクトの特性や要件に応じて選択できる4つの主要な開発手法があります。ウォーターフォール、アジャイル、スパイラルモデル、プロトタイピングは、それぞれ異なるアプローチでシステムを構築する手法であり、適切な選択がプロジェクトの成功を大きく左右します。

ウォーターフォール

ウォーターフォール型開発は、最初から最後まで決められた順番で一つずつ段階を完了させていく開発手法です。水が滝を流れ落ちるように後戻りせず一方向に進むことから、この名称が付けられました。

最初に「どんなシステムが必要か」を完全に決めてから、設計、プログラム作成、テスト、運用開始という流れで進めます。各段階が完了しないと次に進まないため、開発を始める前にシステムの完成形を詳細に決めておく必要があります。

この方法の利点は、全体の見通しが立てやすく、いつ何が完成するかが明確なため、予算やスケジュールを正確に計画できることです。「3か月後に完成、費用は500万円」というように、最初に確定できます。

一方で、開発が始まってから「やっぱりこの機能も追加したい」「画面のレイアウトを変更したい」と思っても、変更が非常に難しいという課題があります。変更する場合は、前の段階に戻って作業をやり直す必要があるため、追加費用や期間延長が発生しやすくなります。要望が明確で変更が少ないプロジェクトに適した手法です。

なお、システム開発でウォーターフォールを採用することのメリットやデメリット、よく比較されるアジャイル開発との違いは以下の記事で解説しております。

こちらのテーマについて詳しく知りたい方々は、システム開発のウォーターフォール開発とは?アジャイル開発との違いやメリット・デメリットを徹底解説もぜひご覧ください。

アジャイル

アジャイル型開発は、最小限の機能をまず作って使い始め、利用者の声を聞きながら2週間〜1か月ごとに機能を追加・改善していく手法です。「素早い」「機敏な」を意味する名称通り、変化への迅速な対応を重視します。

短期間で「作る、試す、改善する」というサイクルを繰り返し、システムを少しずつ育てていきます。最も重要な機能から順番に作っていくため、早い段階から実際に使い始めることができ、使ってみて初めて分かる「もっとこうしたい」という要望を次の開発に反映できます。

最大の利点は、早く使い始められることと、途中で要望が変わっても対応しやすいことです。「作ってみたら思っていたのと違った」というリスクを減らすことができます。一方で、最終的にどこまで作るのか、いつ完成するのか、総額いくらかかるのかが見えにくく、当初の予定より期間や費用が膨らむ可能性があるという課題もあります。

こちらのテーマについて詳しく知りたい方々は、アジャイル開発で費用対効果を最大化しROIを早期化するWebシステム発注方法とは?もぜひご覧ください。

スパイラルモデル

スパイラルモデルは、システムを機能ごとに分割し、重要な機能から順番に完成させていく開発手法です。らせん階段を上るように、同じ工程を繰り返しながら段階的にシステムを大きくしていくことから、この名称が付けられました。

例えば、顧客管理システムなら、まず「顧客情報の登録・検索」機能を完成させて使い始め、次に「売上管理」機能、その次に「分析レポート」機能というように、一つずつ機能を追加していきます。各機能を作る際は試作品を作って実際に使ってもらい、改善してから完成させます。

重要な機能から順に作るため、全体が完成する前でも部分的に使い始められるのが利点です。また、各機能を実際に試しながら作るため、使いにくい部分や不具合を早めに発見・修正できます。一方で、機能を分けた数だけ確認と修正の作業が発生するため、当初の予定より時間と費用がかかりやすいという課題があります。

プロトタイピング

プロトタイピングは、本格的に作る前に試作品を作って、実際に触って確認しながら「本当に必要なもの」を明確にしていく手法です。完成イメージを実際に見て触れる形にすることで、「思っていたのと違う」を防ぎます。

例えば、新しい受発注システムを作る場合、まず画面の見た目と基本的な動きだけの試作品を作ります。これを実際に使ってもらうことで、「このボタンはここにあった方が使いやすい」「この情報も一緒に見たい」といった具体的な要望が出てきます。紙の仕様書だけでは気づかなかった問題点が、実際に操作することで見えてきます。

実物を確認できるため、完成してから「こんなはずじゃなかった」という大きな手戻りを防げるのが最大の利点です。一方で、試作品を作る分の時間と費用が追加でかかり、さらに試作品を見て要望が増えることも多いため、当初の予算やスケジュールを超えやすいという課題があります。新しい仕組みを一から作る場合や、要望がまだはっきりしていない場合に適した手法です。

システム開発の流れとは

システム開発は、要件定義、基本設計、詳細設計、実装、テスト、リリース、保守・運用という順番で進められます。一般的に、要件定義から詳細設計までを「上流工程」、実装以降を「下流工程」と呼びます。

要件定義では、「どんなシステムが必要か」を明確にします。例えば「100人分の勤怠を管理したい」「月末に自動で集計したい」「スマートフォンからも使いたい」など、実現したいことと予算、いつまでに必要かをまとめます。

基本設計では、システムの全体像を決めます。画面がどんな見た目か、どんな機能があるか、どういう流れで操作するかなど、利用者から見えるシステムの姿を設計書にまとめます。

詳細設計では、プログラマーが実際に作れるよう、内部の細かい仕組みまで決めます。データをどう保存するか、計算方法はどうするかなど、技術的な詳細を設計書にまとめます。

実装工程では、設計書を基に実際にプログラムを作ります。テスト工程では、作ったシステムが正しく動くか、不具合がないかを確認します。

リリース工程では、今まで使っていたシステムから新しいシステムへ切り替えます。データの移行や利用者への説明なども行います。保守・運用工程では、システムを使い続けるための日々の管理や、不具合が見つかったときの修正を行います。

なお、こちらでご紹介したシステム開発の流れについての詳細は、システム開発の流れとは | メリット・デメリットから発注前に押さえるべきポイントまで解説をご覧ください。

システム開発を外注するメリット・デメリット

システム開発を専門会社に任せるか、自社で作るかは重要な経営判断です。外注には専門知識を活用できるメリットがある一方、思い通りにいかないリスクもあります。それぞれの特徴を理解して、自社に合った選択をすることが大切です。

システム開発を外注する4つのメリット

システム開発を専門会社に任せることで、企業は以下のメリットを得られます。

1つ目は、予定通りに完成しやすいことです。専門の開発会社はプロジェクト管理に慣れているため、スケジュール通りに進めてくれます。必要な人数のエンジニアを集めたり、進捗を管理したりする手間も任せられるので、「3か月後に使い始めたい」といった希望を実現しやすくなります。

2つ目は、専門人材を雇用する必要がないことです。システム開発が終わった後、エンジニアを社内で雇い続ける必要がありません。例えば、1回だけシステムを作りたい場合、そのためだけに年収600万円以上のエンジニアを正社員として雇うより、必要な時だけ外注する方が費用を抑えられる可能性が高いでしょう。

3つ目は、高額な機材やソフトを買わずに済むことです。開発に必要な高性能パソコンや専門ソフトは、契約次第にもなりますが、基本的に開発会社が用意してくれます。これらを自社で購入すると初期投資が大きくなりますが、外注なら必要ありません。

4つ目は、最新の技術や成功事例を活用できることです。開発会社は多くの企業のシステムを手がけているため、「他社ではこんな便利な機能を使っている」「この方法なら効率的」といった最新情報や成功事例を持っています。これらの知識を自社のシステムに活かすことができます。

システム開発を外注する3つのデメリット

一方で、システム開発を外注することには以下のデメリットも存在します。

1つ目は、自社で作るより費用が高くなる可能性がある点です。開発会社に依頼すると、人件費に加えて会社の利益も上乗せされるため、結果的に高額となるケースがあります。例えば、初期費用500万円でも、その後の月々の保守費用が10万円かかると、5年間で総額1,100万円になる等、長期的に見ると予想以上の出費になることがあります。

2つ目は、思っていたものと違うシステムができる可能性もあるという点です。「使いやすい画面にしてほしい」と伝えても、自分が思う「使いやすい」と開発会社が考える「使いやすい」への認識が異なることがよくあります。最初の打ち合わせで具体的に要件を伝えきれないと、完成してから「こんなはずじゃなかった」となってしまい、修正に追加費用がかかったり、最悪の場合は作り直しになることもあります。

3つ目は、情報漏洩のリスクがあることです。信頼できる会社を選び、秘密保持契約をしっかり結んでも、完全にリスクをゼロにすることは難しく、情報管理体制の確認や定期的な監査など、継続的な注意が必要になります。

システム開発にかかる費用について

システム開発費用は、主に人件費、開発環境構築費、機材費で構成されます。システムの規模や複雑さ、開発期間、必要な技術者のレベルによって、総費用は大きく変動します。

開発費の大部分を占めるのが人件費で、全体コストの70〜80%に達するのが一般的です。プロジェクトを管理する人、設計する人、プログラムを作る人、テストする人など、様々な役割の技術者が必要で、それぞれ月額50万円〜150万円程度の費用がかかります。例えば、5人のチームで3か月開発すると、人件費だけで1,000万円を超えることもあります。

開発環境構築費には、プログラムを作るための専門ソフトやデータを保存する仕組みなど、開発に必要な道具を揃える費用が含まれます。これらは最初に購入すれば繰り返し使えるものの、ソフトによっては年間利用料が必要なものもあります。

機材費は、開発用の高性能パソコンやシステムを動かすサーバー、動作確認用のタブレットなど、物理的な機器の費用です。これらも最初の投資は必要ですが、複数のプロジェクトで使い回すことで、1つのプロジェクトあたりの負担を減らすことができます。

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