複業(副業)に興味を持ってはいるものの、「本業が終わったあとに本当にコードを書けるのか」「土日を潰して家族関係や体力を維持できるのか」がイメージできず、動き出せないままの会社員エンジニアは少なくありません。時間管理術の一般論を何本読んでも、生活の中に副業を差し込むリアルな感覚は湧かないのが実情です。
「1週間の中でいつ副業をするか」は、単なるスケジューリングの問題ではなく、自分の体力・家族構成・本業の忙しさとの兼ね合いで決まります。同じ「週10時間」でも、平日夜に少しずつ積むのか、土曜1日に集中するのか、早朝に前倒しするのかで、続けやすさはまったく違います。
本記事では、会社員と複業を両立している3タイプの複業エンジニアを想定し、それぞれの1週間タイムスケジュールを時刻単位で並べて比較します。平日1日・週末1日の時間帯別の動き、稼働時間と報酬の目安、続かない人に共通する破綻パターン、そして自分に近いモデルの選び方まで解説します。
読み終えたときに、「自分は◯型に近い。来週の Google カレンダーにこの時間帯で副業ブロックを置いてみよう」と1つの試験配置ができる状態を目指しています。
「両立している人」のタイムスケジュールに共通する3つの特徴
具体的な3モデルの1週間を見ていく前に、会社員と副業を両立し続けている人のタイムスケジュールに共通する構造的な特徴を3つ整理しておきます。以降のモデル比較を読む際の「補助線」として活用してください。
特徴1: 本業ファーストが固定されている
継続できている人は、副業の時間を確保するために本業のパフォーマンスを落とす選択をしません。本業の残業が発生した日は副業ブロックを潔く飛ばし、翌週で調整するというルールが徹底されています。副業を「本業の空き時間の中で吸収するもの」と位置づけているため、繁忙期にも破綻しにくい構造になっています。
特徴2: 非同期比率が8割以上を占める案件を選んでいる
平日夜や早朝は、クライアントとリアルタイムに調整できる時間帯ではありません。両立している人は、GitHub の Pull Request コメントや Slack の非同期メッセージ、チケット管理ツールでの進捗共有を中心に回せる案件を選んでいます。定例ミーティングは週1回30〜60分程度に収まる案件が多く、同期的な打ち合わせが週複数回入る案件は最初から避ける傾向があります。
特徴3: 週末のどちらか1日は必ず休養に充てている
土日をフルで副業に充てるパターンは、体感的に「稼げている」感覚が強い一方、家族関係の悪化・体力低下・本業パフォーマンス低下を引き起こしやすく、3か月以内に脱落する典型例です。両立している人は、土日どちらかを「副業に触れない日」として固定し、家族時間・趣味・完全な休養に充てています。副業と本業の合計負荷を、週単位で回復可能な水準に収める設計思想です。
この3特徴を踏まえた上で、実際のタイムスケジュール例を見ていきましょう。
【型別】会社員と両立する複業エンジニアの1週間タイムスケジュール

ここからは、会社員×複業エンジニアの1週間タイムスケジュールを、生活パターン別に3モデル紹介します。それぞれ「稼働可能な時間帯」「本業との相性」「向いている家族構成」が異なるため、まずは自分の生活に近いモデルを1つ選ぶ視点で読み進めてください。
3モデルの比較を先に示します。
モデル | 週稼働時間 | 主な稼働時間帯 | 向いている生活 |
|---|---|---|---|
A: 平日夜集中型 | 15〜20時間 | 平日 21:00〜23:00 中心 | 30代前半・独身/DINKs・夜型 |
B: 週末2日限定型 | 8〜12時間 | 土曜 or 日曜の午前〜午後 | 30代・子育て世帯・平日は本業と家事で埋まる |
C: 早朝+週末型 | 10〜14時間 | 平日早朝 5:30〜7:30 + 土曜午後 | 20代後半・出社比率高め・朝型 |
以下、各モデルの1週間の詳細を見ていきます。
モデルA: 平日夜集中型(週15〜20時間・非同期案件中心)
平日夜集中型は、平日の退勤後2時間前後を副業に充てるパターンです。30代前半の独身または DINKs(子どもがいない共働き)で、平日夜の可処分時間が2〜3時間確保できる人が中心になります。夜型で、22時前後でも集中力が落ちない人に向いています。
モデルAの1週間
曜日 | 稼働ブロック | 内容 |
|---|---|---|
月 | 21:00〜23:00(2h) | 週次タスクの棚卸し・当週の実装ゴール設定 |
火 | 21:00〜23:00(2h) | 主タスクの実装 |
水 | 21:00〜23:30(2.5h) | 主タスクの実装・Pull Request 作成 |
木 | 21:00〜23:00(2h) | Pull Request のレビュー対応・修正 |
金 | 休止 | 本業の疲労回復に充てる |
土 | 10:00〜14:00(4h) | 週次定例(30分)+ 残タスク消化・ドキュメント整備 |
日 | 完全オフ | 家族時間・休養 |
週合計は約15〜17時間。金曜夜と日曜を完全に休止に充てることで、疲労が翌週に持ち越されない設計になっています。案件は非同期でレビューが回るバックエンド API 開発・保守開発などが相性良好です。
モデルB: 週末2日限定型(週8〜12時間・小さめタスク積み上げ)
週末2日限定型は、平日は副業に触れず、土曜と日曜のうちどちらかの午前〜午後をまとまった稼働時間として使うパターンです。30代・子育て世帯で、平日夜は育児・家事・パートナーとの時間で埋まっている人が中心になります。
モデルBの1週間
曜日 | 稼働ブロック | 内容 |
|---|---|---|
月〜金 | 休止 | 本業+家事育児に集中 |
土 | 完全オフ | 家族時間・休養(子どもの習い事付き添い等) |
日 | 9:00〜13:00(4h)/ 14:00〜17:00(3h) | 週次定例(30分)+ 主タスクの実装・レビュー |
週合計は約7〜9時間。土日どちらかをまるごと家族時間に充て、もう1日をブロック単位で副業に充てる形です。土曜と日曜の役割は月ごとに固定せず、「今週は日曜が家族の予定で埋まるから土曜に副業する」と柔軟に入れ替えられる案件を選ぶことがポイントです。
案件は、フロントエンドの UI 改善タスク・小さめのバグ修正・ドキュメント作成など、まとまった時間で1〜2チケット消化できるサイズのものが向いています。日中稼働のため、週次ミーティングを日曜午前に設定できる案件もマッチします。
モデルC: 早朝+週末型(週10〜14時間・出社比率高め)
早朝+週末型は、平日早朝1〜2時間と土曜半日を副業に充てるパターンです。20代後半で朝型、かつ本業の出社比率が高く「夜は通勤疲れで集中できない」層に向いています。子どものいない独身・共働き家庭が中心です。
モデルCの1週間
曜日 | 稼働ブロック | 内容 |
|---|---|---|
月 | 5:30〜7:30(2h) | 主タスクの実装 |
火 | 5:30〜7:30(2h) | 主タスクの実装 |
水 | 休止 | 本業のミーティング多め日を想定 |
木 | 5:30〜7:30(2h) | Pull Request 作成・レビュー対応 |
金 | 休止 | 本業の疲労回復 |
土 | 13:00〜17:00(4h) | 週次定例(30分)+ 残タスク消化 |
日 | 完全オフ | 家族時間・休養 |
週合計は約10時間。早朝は誰にも邪魔されない集中時間帯なので、実装の進捗が読みやすいのが特徴です。ただし就寝時刻を22〜23時に前倒しする必要があり、飲み会や本業の残業が続く週は稼働時間が圧縮されます。飲み会週は無理をせず「今週は水・金も休止」に切り替えられる案件のほうが継続しやすくなります。
【時刻別】平日1日のリアルなタイムスケジュール

3モデルの週次配分を見たところで、次は「平日1日の中にどう副業を差し込むか」を時刻単位で見ていきます。ここでは平日稼働がある「モデルA: 平日夜集中型」と「モデルC: 早朝+週末型」を対比で示します。
「本業終了後、本当にPCを開けるのか/集中できるのか」という最大のリアリティ不安に、時間帯単位の実像で応える内容です。
時刻 | モデルA(平日夜集中型) | モデルC(早朝+週末型) |
|---|---|---|
05:30 | 睡眠 | 起床・軽いストレッチ |
05:45 | 睡眠 | 副業ブロック開始(主タスク実装) |
07:00 | 睡眠 | 副業ブロック終了・朝食・出社準備 |
07:30 | 起床・朝食・出社準備 | 通勤 |
08:30 | 通勤 | 出社・本業開始 |
09:00 | 本業開始(在宅 or 出社) | 本業(実装・ミーティング) |
12:00 | 昼食・軽い散歩 | 昼食・軽い散歩 |
13:00 | 本業(午後) | 本業(午後) |
18:00 | 本業終了 | 本業終了・退勤 |
18:30 | 退勤・帰宅 | 帰宅・夕食 |
19:00 | 夕食・家事 | 入浴・家族時間 |
20:00 | 家族時間・自由時間 | 家族時間・自由時間 |
21:00 | 副業ブロック開始(主タスク実装) | 就寝準備・読書 |
22:00 | 副業ブロック継続 | 就寝 |
23:00 | 副業ブロック終了・入浴 | 睡眠 |
23:30 | 就寝準備 | 睡眠 |
24:00 | 就寝 | 睡眠 |
平日夜集中型は「20時までは副業に触れない」と決めて、家族時間と夕食を先に確保しています。これが崩れて19時から副業を始めると、家族関係のストレスと夕食の遅れによる胃腸への負担が積み上がり、1か月以内に破綻するパターンに入ります。
早朝+週末型は逆に、退勤後の時間は完全に本業のリカバリーと家族時間に充てて、翌朝の集中力に投資する設計です。就寝時刻を22時前後に前倒しできるかどうかが継続の分岐点になります。飲み会や本業の急な残業が入った日は、翌朝の稼働はスキップして通常起床時刻まで寝る判断が必要です。
どちらのモデルも、平日1日で副業に充てられる時間は最大でも2〜2.5時間程度。「平日毎日3時間以上」は継続可能なラインを超えており、破綻パターンに入りやすい設計です。
【時刻別】週末1日のリアルなタイムスケジュール

続いて、週末の1日の時間割を見ていきます。ここでは「モデルB: 週末2日限定型」と「モデルC: 早朝+週末型」の週末稼働日を対比で示します。
多くの複業エンジニアが最初に破綻するのは「土日フル稼働」パターンです。ここでは、稼働3〜5時間の“余白がある週末”モデルを示すことで、罪悪感なく続けられる週末像を提示します。
時刻 | モデルB(週末2日限定型・日曜稼働日) | モデルC(早朝+週末型・土曜稼働日) |
|---|---|---|
07:00 | 起床・朝食 | 起床・朝食 |
08:00 | 家事・子どもの世話 | 家事・自由時間 |
09:00 | 副業ブロック開始(実装) | 家族時間・買い物 |
10:00 | 副業ブロック継続 | 家族時間・買い物 |
11:00 | 副業ブロック継続 | 昼食準備 |
12:00 | 昼食・休憩 | 昼食 |
13:00 | 副業ブロック開始(週次定例30分+実装) | 副業ブロック開始(週次定例30分+実装) |
14:00 | 副業ブロック継続 | 副業ブロック継続 |
15:00 | 副業ブロック継続 | 副業ブロック継続 |
16:00 | 副業ブロック終了 | 副業ブロック継続 |
17:00 | 家族時間・入浴 | 副業ブロック終了 |
18:00 | 夕食・家族時間 | 夕食・家族時間 |
19:00 | 家族時間・団らん | 家族時間・団らん |
20:00 | 自由時間・翌週の準備 | 自由時間 |
22:00 | 就寝準備 | 就寝準備 |
23:00 | 就寝 | 就寝 |
モデルBは、日曜午前と午後で合計7時間の稼働を確保しつつ、朝の1時間と夕方以降は完全に家族時間に充てています。子育て世帯であれば、朝の子どもの朝食・着替え、夕方の入浴・夕食準備は家庭内での役割分担として動かせない時間帯です。この2ブロックを固定し、その間の午前中と午後にまとまった稼働時間を差し込むのがポイントです。
モデルCは、午前中を丸ごと家族時間・買い物に充てることで、平日早朝稼働で家族と過ごせなかった時間を週末に取り戻しています。土曜午後の4時間で週の総仕上げを行い、日曜は完全オフとするサイクルです。
いずれのモデルでも、週末稼働日でも「家族時間の固定ブロック」を先に確保し、その隙間に副業を差し込む順序を守ることが継続のカギです。逆に「副業を先にカレンダーに置き、家族時間は余った時間で」という順序にすると、罪悪感と関係悪化で3か月以内に脱落するリスクが高くなります。
リアルな稼働時間・報酬・案件量の目安
ここまで見てきた3モデルについて、稼働時間・案件量・時給レンジ・月報酬レンジをまとめます。「副業 エンジニア 稼働時間」や「副業 エンジニア 週10時間」で検索する読者が最も知りたい、時間投下と収入の対応関係を示します。
モデル | 週稼働時間 | 月稼働時間 | 案件本数の目安 | 時給レンジ(目安) | 月報酬レンジ(目安) |
|---|---|---|---|---|---|
A: 平日夜集中型 | 15〜20h | 60〜80h | 1〜2件 | 3,500〜6,000円 | 21〜48万円 |
B: 週末2日限定型 | 8〜12h | 32〜48h | 1件 | 3,500〜6,000円 | 11〜28万円 |
C: 早朝+週末型 | 10〜14h | 40〜56h | 1件 | 3,500〜6,000円 | 14〜33万円 |
時給レンジは、フリーランスエンジニア職種別の相場が4,000〜6,000円程度(バックエンド Java/PHP・フロントエンド JavaScript・ネットワークエンジニアで4,000〜5,000円、クラウドエンジニアで5,000〜6,000円)とされる公表データ(レバテック「フリーランスの時給相場」)を参考にしています。本記事の目安として複業エンジニアの下限を3,500円としているのは、副業初期の1件目・実務経験3年前後の層では公表相場よりやや低い水準から始まるケースを考慮したためです。上限の6,000円は同ソースのクラウドエンジニア上限と揃えており、いずれも実務経験3年以上・特定技術スタックでの本業経験がある前提です。
単価と稼働時間の対応関係で押さえておきたい点
- 時給4,000円以下の案件は選ばない: 週10時間しか稼働できない複業では、本業の疲労と機会費用を考えると時給4,000円未満は割に合いにくくなります。特に「初回だから安く」で始めた案件は、後から単価を上げる交渉が難しくなり、長期的に稼働時間の消耗要因になります。
- 月報酬より「時給×継続性」で見る: 単発で月30万円稼ぐより、時給5,000円×週10時間の案件を1年継続するほうが、本業パフォーマンスへの影響が小さく、スキルの継続的な深化にもつながります。
- 稼働時間を先に決めてから案件を選ぶ: 「案件が見つかったから稼働時間を増やす」と考えると、生活が崩れます。3モデルのうち自分に合うものを選び、その稼働時間内で回せる案件だけを候補にする順序が正解です。
破綻するタイムスケジュールの共通パターンと“継続できる人”の分岐点
「副業 エンジニア 続かない」で検索する層の不安に応えるため、脱落した人に見られる共通の破綻パターンと、その回避策を整理します。継続できている人の共通点だけでなく、逆側の具体像を持つことで“地雷回避チェックリスト”として機能させる目的です。
破綻パターン1: 1件目に納期短案件を選んでしまう
副業を始めた勢いで「1週間以内納品」「短納期LP実装」といったスポット案件に手を出すと、本業の急な残業や体調不良でリカバリーが効かず、初回で信用を失うリスクがあります。1件目は、納期に2週間以上のバッファがある継続契約案件を選ぶのが鉄則です。
破綻パターン2: 土日2日フル稼働で回復日ゼロ
「土日で稼げるだけ稼ぐ」と決めて土日両方を副業に充てるパターンは、月の第2週あたりで疲労が限界に達し、平日の本業パフォーマンスが低下します。本業評価が下がると副業のモチベーションも下がり、2〜3か月で全体崩壊します。土日どちらかを完全オフに固定するルールが必要です。
破綻パターン3: 22時以降のコーディングが常態化する
23時、24時、25時とコーディング時間が伸びていくのは、集中力が落ちた状態で無理に手を動かしている典型的な兆候です。翌朝の本業パフォーマンスに直結するため、22時以降の作業は「明確な締切ブロッカーがある例外日」に限定し、通常週は21〜23時の2時間で切り上げるラインを守ります。
破綻パターン4: 本業繁忙期に副業稼働時間を維持しようとする
四半期末や大型リリース前など、本業が明確に忙しくなる時期に副業も同じ稼働時間を維持しようとすると、両方が中途半端になります。継続できている人は、本業繁忙期は事前にクライアントへ「今月は稼働50%に落とします」と申告し、稼働時間を半減させる調整を必ず行っています。この調整を許容してくれる案件を選ぶことが、そもそもの前提条件になります。
継続できる人の分岐点
上記4パターンの共通する原因は「本業と副業を独立の変数として扱っている」ことです。継続できている人は、本業・副業・家族時間・休息を1つの週次予算として管理し、どれかを増やしたら他のどれかを必ず減らすという発想を持っています。副業を始める前に、本業の負荷パターン(月内・四半期内の繁忙変動)を紙に書き出し、閑散期と繁忙期の稼働時間を最初から2段階で設計しておくことが分岐点になります。
自分のライフスタイルに合うモデルの選び方
ここまで3モデルを比較してきましたが、最終的に自分がどの型を選ぶべきかを判断するための簡易フローを示します。以下の質問に順番に答えていくと、自分に近いモデルが1つに絞れます。
Q1: 本業の平均帰宅時刻は何時ですか?
- 19時前後(残業ほぼなし)→ Q2 へ
- 20〜21時(残業月10〜20時間)→ モデルB(週末2日限定型)を第一候補に
- 22時以降(残業月30時間以上)→ 副業開始を保留し、本業の負荷改善を先に検討
Q2: 朝型と夜型、どちらですか?
- 夜型(22時以降でも集中できる)→ モデルA(平日夜集中型)を第一候補に
- 朝型(22時以降は集中力が落ちる)→ Q3 へ
- どちらでもない → モデルB(週末2日限定型)を第一候補に
Q3: 平日朝の起床時刻を1時間前倒しできますか?
- できる(22時就寝が可能)→ モデルC(早朝+週末型)を第一候補に
- 難しい(家族の生活リズムや通勤の都合で難しい)→ モデルB(週末2日限定型)を第一候補に
Q4: 週末に家族の予定はどれくらい入りますか?
- 月1〜2回程度(土日どちらかは自由に使えることが多い)→ 上記で選んだ第一候補のまま進む
- 毎週末に半日以上の予定が入る → モデルA(平日夜集中型)に寄せる
- 週末はほぼ家族優先で使えない → 副業開始を保留し、平日夜の可処分時間から再検討
Q5: 現在の体力・疲労回復速度は?
- 週1日の休養で本業の疲労が抜ける → 選んだモデルの標準稼働時間で開始
- 週2日は休養が必要と感じる → 選んだモデルの稼働時間を70%に減らして開始
- 慢性的な疲労を感じる → 副業開始を保留し、まず生活習慣の改善を優先
このフローで自分の型が決まったら、翌週の Google カレンダーに副業ブロックを試験的に30分単位で置いてみることをお勧めします。最初の1週間は「案件を取る前に、そのブロックで本当に自由時間が確保できるか」を空の状態で試すのが安全です。
継続しやすい複業案件を見つけるコツ

タイムスケジュールの型が決まっても、案件選定を誤ると破綻します。時間割から逆算した案件選定の基準と、モデル別に相性の良い案件像を示します。
タイムスケジュール型と親和性が高い案件の共通条件
- 非同期比率が8割以上: 週次定例30〜60分以外はSlack・GitHub・チケットツールで完結する
- 週次ミーティングの時間帯が固定できる: 自分の稼働時間帯(例: 土曜13:00〜13:30)に合わせられる
- 納期に2週間以上のバッファがある: 週次スプリント運用で、その週で終わらなかったタスクを翌週に持ち越せる
- 継続契約(月額固定)である: スポット案件ではなく、3か月以上の継続前提。稼働時間の変動を許容する契約形態
- 技術スタックが本業と重複しすぎない: 本業と同じスタックだと機密漏洩リスクが上がる。近接領域(例: 本業が Ruby on Rails なら副業は Node.js)が理想
モデル別の案件像
- モデルA(平日夜集中型): 週15〜20時間の稼働が担保できるため、機能追加を伴う継続開発案件・保守開発案件との相性が良好です。1〜2件の並行も可能ですが、1件目は必ず単独で3か月継続してから2件目を検討してください。
- モデルB(週末2日限定型): 週8〜12時間の稼働のため、まとまった時間で1〜2チケット消化できるサイズのタスク型案件が向いています。UI 改善・小規模なバグ修正・ドキュメント整備といったスコープが明確な案件を選ぶと、日曜夜に「今日終わらなかった」というストレスを抱えにくくなります。
- モデルC(早朝+週末型): 早朝の集中力を活かせるアーキテクチャ設計・技術負債の棚卸し・パフォーマンス改善など、実装量より思考量が多いタスク型案件が向いています。土曜午後は残タスク消化と週次定例に充てる想定です。
「非同期比率」「週次ミーティング時間帯の柔軟性」「稼働時間の変動許容」の3点は、案件応募時にクライアントに事前確認すべきポイントです。この3点が曖昧なまま契約すると、稼働開始後に破綻要因が顕在化しやすくなります。
週数時間の稼働から始められて、非同期コミュニケーションを前提とした案件を扱うマッチングプラットフォームも複数登場しています。1件目の案件探しでどの経路を使うか迷う場合は、記事末尾の関連リンクを参考にしてください。
まとめ
会社員と複業を両立している人のタイムスケジュールを、平日夜集中型・週末2日限定型・早朝+週末型の3モデルで見てきました。要点を整理します。
- 継続できている人には「本業ファースト固定」「非同期比率8割以上」「週末どちらか1日は必ず休養」の3つの共通点がある
- 3モデルはそれぞれ週稼働8〜20時間・月報酬11〜48万円の範囲で、生活パターンに応じて選ぶ
- 平日1日で副業に充てられる時間は最大2〜2.5時間、週末稼働日も家族時間の固定ブロックを先に確保する順序が重要
- 破綻パターンは「短納期1件目」「土日フル稼働」「22時以降常態化」「本業繁忙期の稼働維持」の4つ。これらを回避できる案件・稼働設計を最初から組む
- 案件選定は「非同期比率8割以上」「週次ミーティング時間帯の柔軟性」「稼働時間の変動許容」の3条件を事前確認する
読み終わったこのタイミングで、翌週の Google カレンダーに副業ブロックを30分単位で3〜5枠、まず「空の状態で」試験配置してみてください。1週間その配置で生活を回してみて、本業・家族時間・休養が崩れないことを確認できたら、その稼働時間内で回せる案件の探索を始めるのが安全な順序です。
関連情報
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よくある質問
- 複業エンジニアは週何時間の稼働から始めるべきですか?
初めての場合は週8〜12時間の週末2日限定型など、本業への影響が出にくい下限から始めるのがおすすめです。3か月継続できてから稼働時間を増やすかを判断すると、生活破綻のリスクを抑えられます。
- 本業の残業時間が月によって変動する場合、何を基準に複業開始を判断すればいいですか?
単月ではなく直近2〜3か月の帰宅時刻の平均で判断するのが実務的です。決算期など一時的な繁忙による残業増であれば、繁忙期は稼働を50%に落とす調整で複業を継続できますが、恒常的に22時以降の帰宅が続く場合は開始を保留し、本業の負荷改善を先に検討してください。
- 紹介された3モデルのどれにも当てはまらない生活パターンの場合はどうすればいいですか?
3モデルはあくまで代表例なので、自分の可処分時間帯や家族の予定に合わせて時間配分をカスタマイズして構いません。重要なのは「本業ファースト」「非同期比率8割以上」「週1日の完全休養」という3原則を守ることです。
- 本業の繁忙期に稼働時間を減らしたいと伝えても、クライアントに了承してもらえますか?
継続契約かつ非同期中心の案件であれば、繁忙期を事前申告して稼働を一時的に50%へ落とす調整は珍しくありません。契約前に「稼働時間の変動を許容できるか」を確認しておくと、繁忙期の交渉がスムーズになります。
- 複業を始めた後、稼働時間の見直しが必要かどうかはいつ判断すればいいですか?
1週目は生活リズムの変化そのものが疲労として表れやすく、正確な判断ができません。同じ稼働パターンを最低2〜3週間続けた上で、週1日の休養で本業の疲労が抜けているかを基準に、稼働時間を70%へ減らすか一時停止するかを見直してください。



