システム開発
2025.04.10

ソフトウェアの受託開発とは?メリット・デメリットや費用相場を紹介


ソフトウェアの受託開発とは?メリット・デメリットや費用相場を紹介

「ソフトウェアを開発したい」と考えても、自社に開発リソースや技術的なノウハウがない場合、受託開発会社に外注するのが一般的です。受託開発会社とは、企業の要望に応じてシステムやアプリケーションを設計・開発する専門業者を指します。

とはいえ、「受託開発」という言葉にあまり馴染みがなく、「どのような企業に依頼すればいいのか分からない」「進め方の全体像を知りたい」と感じる方も多いのではないでしょうか。

そのシステム開発費用は妥当ですか?中小企業が知っておくべき相場と成功の秘訣とは?」ではシステム開発費用の根本的な考え方を解説していますが、本記事では、ソフトウェアの受託開発とは何かをはじめ、メリット・デメリット、費用相場、契約形態、進め方、開発会社の選び方まで、発注者の視点からわかりやすく解説します。

石川瑞起
執筆者
秋霜堂株式会社 代表 石川瑞起
中学生でプログラミングを独学で習得し、HP制作やアプリ開発の事業を開始。 大学入学後に事業を売却し、トヨクモ株式会社へ入社。 3年間にわたり1製品の開発責任者を務めたのち秋霜堂株式会社を設立し、多数の企業をサポートしている。
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失敗しないためのシステム開発の考え方と開発パートナー選定チェックリスト

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受託開発とは

受託開発とは、企業や団体が必要とするソフトウェアやシステムを外部の開発会社が依頼を受けて開発する業務形態です。開発を自社で行わず、専門の開発会社への委託により業務内容や目的に合ったシステムを効率的に構築できます。

依頼先はクライアントの要望に基づいて要件を整理し、システム設計から実装・テスト・納品までを一括で対応します。開発内容は、業務システムやWebアプリケーション、スマートフォンアプリなどさまざまです。開発会社は、現場の業務内容をヒアリングし、利用者にとって使いやすく効率的なシステムに仕上げます。

受託開発は、自社の業務課題や目的に合わせた最適なシステムを実現できる手段です。専門的なスキルを持つ外部の開発会社への依頼により、高い技術力を活用しながら自社のリソースを戦略的に運用できます。

受託開発と他開発形態の違い

受託開発を検討する際、よく比較されるのが「SES」や「ラボ型開発」です。それぞれの違いを理解することで、自社のプロジェクトに最適な発注形態を選べるようになります。

受託開発(請負)

SES(客先常駐)

ラボ型開発

自社開発

目的

成果物の納品

技術力の提供(労働)

一定期間のリソース確保

自社でのノウハウ蓄積

指揮命令権

受託開発会社

客先(発注者)

受託開発会社

自社

成果物責任

あり

なし

原則なし

あり(自社責任)

適したケース

要件が明確な開発

社内の人手不足解消

継続的な改善・開発

コア事業の開発

SCROLL→

受託開発会社に依頼するメリット

受託開発を活用すると、企業は業務の効率化や経営資源の最適活用を実現しやすくなります。単に外部に開発を任せるという意味ではなく、限られた人材・時間・予算を本来の事業活動に集中させるための戦略的な選択肢となります。

ここでは、受託開発会社に依頼することで得られる主なメリットを紹介します。

自社の工数負担を軽減できる

受託開発を導入すると開発に必要な工程の多くを外部企業に委ねられるため、自社内の業務負担を大幅に軽減できます。自社でシステム開発を進める場合は、要件定義から設計、プログラミング、テスト、運用保守まで、すべての工程を社内で対応しなければなりません。

そのため、プロジェクト単位で多くの人員や時間が必要になり、本業に支障が出るケースもあるでしょう。一方で、開発作業を受託開発会社に任せると、社内の人材は自分たちの本来業務に専念できます。これにより、全体の業務効率を損なわずにプロジェクトを進めることが可能です。

精度の高い資金計画を立てられる

受託開発を導入すると開発開始前に契約内容を詳細に取り決めるため、見積もり時点で予算の全体像を把握しやすくなります。請負契約の場合は、開発範囲・納期・金額が明確に設定されるため、追加費用が発生しにくく、支払いスケジュールも計画的に組み立てられます。

一方で、準委任契約という形態もあります。準委任契約はエンジニアの稼働時間に応じて費用が発生する「月額制」の契約方式です。開発途中での仕様変更や優先順位の見直しが柔軟に行えるため、要件が流動的なプロジェクトや継続的な機能改善・運用保守が必要なケースに適しています。

あらかじめ決められた固定費用で契約を締結できれば、社内の他部門との予算調整もスムーズに進めやすくなります。予期せぬ追加コストを避けられるため、経営上のリスクも抑えられるでしょう。事業計画や資金繰りを安定させるうえでも、受託開発は財務面での管理をしやすくする有効な手段です。

内部コストを抑えられる

受託開発を利用すれば、自社開発に必要なコストを削減できます。社内でシステムを構築する場合、人材の採用・教育や専用機器の導入、プロジェクトマネジメント体制の構築など、あらゆる面でコストが膨らみやすくなります。

特に中小企業では、専門スキルを持つ人材を常時確保するのは現実的ではありません。新規事業に合わせた業務システムを開発する際、自社でエンジニアを採用してチームを立ち上げると、人件費や設備費、社内調整のコストが重くのしかかります。

しかし、受託開発会社に委託すれば、必要なタイミングで必要な技術リソースを活用でき、余計な固定費を発生させずに済みます。限られた経営資源を効率的に活用するためにも、受託開発はコストコントロールに優れた選択肢と言えるでしょう。

受託開発会社に依頼するデメリット

受託開発には多くのメリットがありますが、同時に注意すべきデメリットも存在します。外部に開発業務を任せる以上、進め方や情報管理におけるリスクも伴います。ここでは、受託開発を活用するうえで把握しておくべき主なデメリットについて解説します。

綿密なコミュニケーションが必要になる

受託開発では、クライアントと開発会社の間で細やかな意思疎通が不可欠です。要件の説明が曖昧なままだと、開発側は独自の解釈で実装を進めてしまう場合があります。その結果、納品物が想定と異なり、再調整に時間とコストがかかるケースも少なくありません。

さらに、進捗報告が滞ると問題の発見が遅れ、納期の遅延や品質の低下につながるリスクも高まります。

プロジェクトをスムーズに進めるためには、担当窓口を明確にし、定期的な打ち合わせや書面での確認を徹底する必要があります。受託開発を成功させるには、技術力だけでなく、綿密なコミュニケーション体制の構築が欠かせません。

開発の修正や追加の要求が通りづらい

受託開発では、開発内容が契約時点で明確に決まっていることが一般的です。そのため、プロジェクト進行中にクライアント側が仕様変更や機能追加を希望しても、対応が難しい場合があります。

請負契約では事前に取り決めた範囲以外の作業は原則として契約外となるため、追加の要望が発生すれば別途費用が必要です。さらに、開発工程が後半に差し掛かったタイミングでは、変更対応そのものが難しくなることもあります。

例えば、テスト段階で大幅な仕様変更を求めた場合、システム全体に影響が及び、再設計や再実装に膨大なコストが発生することもあります。このような状況を避けるには、要件定義の段階で十分に仕様を詰め、必要な機能を明確にしておくことが重要です。

受託開発を円滑に進めるためには、発注側も開発の初期段階から積極的に関与し、不要な変更が発生しないよう計画的に進める姿勢が求められます。

情報漏洩のリスクが伴う

受託開発では、プロジェクト遂行のために社内の業務情報や顧客データを外部の開発会社に共有する必要があります。そのため、情報漏洩リスクは常に存在します。

特に、開発会社が別の協力会社や下請け企業に業務を再委託している場合、情報の管理体制が自社では把握しきれない場合もあるでしょう。契約当初は信頼していた企業であっても、情報管理の甘さが原因で重要なデータが漏洩してしまうケースも考えられます。

情報漏洩が発生すると、企業の信用失墜だけでなく、損害賠償などの法的リスクにも発展しかねません。受託開発を進める際は、情報管理体制や再委託先の有無を事前に確認し、秘密保持契約(NDA)を締結するなど、情報保護に万全を期すことが欠かせません。

受託開発の契約形態と責任

受託開発を依頼する際には、契約形態によって発注者と受託者の責任範囲が異なります。契約ごとの特性を正しく理解していないと、想定外のトラブルや責任の所在が不明確になる恐れがあります。

ここでは、受託開発における契約形態ごとの責任や指揮命令権、報酬支払いの違いについて見ていきましょう。

完成責任

受託開発において、成果物の完成義務を伴うのは請負契約です。請負契約では、開発会社が仕様通りのシステムを納品する責任を負っており、完成しなければ報酬を受け取れません。

例えば、請負契約に基づいて業務管理システムを開発する場合、契約で定めた仕様・品質を満たさなければ納品とは認められず、発注者は報酬の支払いの拒否が可能です。一方、準委任契約や労働者派遣契約では、業務の遂行自体に対して報酬が支払われるため、成果物の完成は必須ではありません。

また、請負契約は成果物の納品が目的であるため、作業場所の制限も少なく、開発会社が独自に作業場所を選択するケースもあります。完成責任を明確にしたい場合は、請負契約が適しています。

契約不適合責任

請負契約では、納品された成果物が契約内容と一致しない場合、開発会社は契約不適合責任を負います。契約不適合責任とは、納品物に欠陥がある場合に発注者が修補や損害賠償を請求できる仕組みです。

例えば、業務システムに重大な不具合があり、契約で定めた要件を満たしていない場合、開発会社には修正対応や報酬減額への応じる義務が生じます。2020年4月の民法改正により、納品から1年以上経っていても発注者が不備を認識してから1年以内に通知すれば、対応を求めることが可能となりました。

一方、準委任契約では完成義務がないため、原則として契約不適合責任は発生しません。ただし、業務を遂行するにあたって注意義務を怠った場合には、損害賠償の対象になる可能性があります。納品後のトラブルに備えるには、契約形態に応じたリスク認識が必要です。

指揮命令権

受託開発の契約形態によって、発注者が持てる指揮命令権の範囲も異なります。請負契約では開発会社が独立して業務を遂行するため、発注者は具体的な作業指示を出す権限を持ちません。業務の進め方やスケジュール管理はすべて受託者の裁量に委ねられます。

一方、準委任契約では発注者が指揮命令権を有しており、業務内容や進行方法に柔軟に指示を出すことが可能です。例えば、開発メンバーを常駐させて日々の作業内容を調整したり、業務の優先順位を都度見直したりする運用も可能です。

指揮命令権の有無はプロジェクト運営の自由度に影響します。明確な成果物を求める場合は請負契約、柔軟な業務調整を重視する場合は準委任契約が適しています。

支払い方法

契約の形態によって、報酬の支払い方法も異なります。たとえば「請負契約」の場合、開発会社がシステムを完成させ、納品後に発注者が報酬を支払うのが基本の流れです。ただし、開発費用が高額になるケースや開発期間が長期にわたる場合には、契約の段階で「着手金(前金)」として一部を先に支払うことも一般的です。

一方、準委任契約では、業務遂行に対して月単位などの定期的な報酬支払いが行われます。報酬は作業時間や工数に基づいて計算され、成果物の完成有無に関係なく支払いが発生します。

例えば、準委任契約ではエンジニアが月160時間稼働した場合、その時間に応じた報酬が支払われる形です。契約締結時には、報酬体系や支払いスケジュールを明確に取り決めておくと後のトラブルを回避できます。

受託開発の2つの手法

「ウォーターフォール」と「アジャイル」 契約形態と合わせて知っておきたいのが、開発の進め方(開発手法)です。

ウォーターフォール開発

上流工程から順番に進める手法です。開発前にすべての仕様を固めるため、予算や納期が見えやすいのが特徴です。受託開発では最も一般的ですが、途中の仕様変更には柔軟に対応しにくい側面があります。

アジャイル開発

優先順位の高い機能から短いサイクルで開発を繰り返す手法です。開発を進めながら柔軟に仕様を変更できるため、新規事業など「市場の反応を見ながら改善したい」プロジェクトに向いています。

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失敗しないためのシステム開発の考え方と開発パートナー選定チェックリスト

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発注者が覚えておくべき受託開発の流れ

受託開発で成果を得るには、発注側が正しいプロセスを理解し、各工程で適切な判断と対応が求められます。単に開発会社に任せきりにするのではなく、自社の役割を明確にしながら進めるとトラブルや品質の低下を防ぎやすくなります。

ここでは、発注者が押さえるべき受託開発の進め方を具体的な流れに沿って解説します。

自社のニーズや要件を明確する

受託開発を成功させるには、まず自社のニーズや要件を明確にします。

ここで非常に重要なのが「RFP(提案依頼書)」の作成です。RFPとは、自社が作りたいシステムの概要や予算、納期などの要望をまとめたドキュメントです。口頭説明だけでは認識のズレが生じやすいため、以下の項目を整理して開発会社に提示しましょう。

・プロジェクトの背景と目的(なぜ作るのか)
・業務フロー(現状と導入後の理想)
・予算感と希望納期
・技術的な制約(サーバー指定など)

RFPがあることで、見積もりの精度が劇的に向上し、トラブルを未然に防げます。

打ち合わせする

自社の要件が整理できたら、開発を担当するエンジニアと具体的な打ち合わせに進みます。打ち合わせの段階では、システムの目的や必要機能、制約条件などを詳細に伝えなければなりません。

受発注管理システムの開発を依頼する場合、業務の流れや現在の課題、必須機能の優先順位などを資料にまとめておくと、開発会社との認識共有がスムーズになります。口頭説明だけでは情報が不十分になりやすく、誤解による仕様ずれが起こる可能性もあります。

正確な情報伝達と合意形成を図るためにも、事前準備と記録の徹底が重要です。

見積もりを取得する

打ち合わせ内容がまとまったら、開発会社に見積もりの提示を依頼します。見積もりでは開発工程ごとの費用やスケジュール、体制などが提示されます。見積書を通じて、プロジェクトに必要なリソースや納期の客観的な判断が可能です。

例えば、1人月100万円の人件費でSE2名・3ヵ月分の作業が見積もられている場合、単なる金額だけでなく作業内容や前提条件も確認することが大切です。また、見積もりが不明瞭であれば、根拠の明示を求めると後々のトラブルを防げます。

見積もりは予算調整の基礎となる資料です。納得できる内容を把握することが次のステップにつながります。

社内で予算を確定する

見積もりの内容が確認できたら、社内で正式な予算を確定します。プロジェクトの全体像と費用の妥当性を検討したうえで決裁プロセスに進むことが必要です。

仮に見積額が社内予算を上回っている場合は、必要機能の優先順位を再整理し、開発内容の調整を行うことで対応が可能です。例えば、初期の運用で必要最低限の機能に絞り、段階的に機能を拡張するという選択肢もあります。

確定した予算をもとに開発計画を進めると、無理のない範囲でプロジェクトを実行できます。

システムの設計・実装を進める

予算が確定し契約が締結されると、いよいよシステムの設計・実装フェーズです。設計段階では業務要件をシステム仕様に落とし込み、構成図やデータベース設計書などのドキュメントを作成します。

販売管理システムであれば、受注登録画面や在庫管理機能など、画面ごとの構成・入力項目・遷移フローを図式化します。プログラマーはその設計書に沿って開発作業を進め、コードレビューやテスト計画も同時に進行します。

システム設計と実装が進行する段階では、設計ドキュメントの内容も成果物として必ず受け取っておくことが重要です。

定期的な打ち合わせや進捗報告を行う

開発が進行する中で、発注者は定期的に進捗確認を行う必要があります。中長期プロジェクトでは、仕様変更やリスク対応の判断を早期に行うためのコミュニケーションが欠かせません。

例えば、週1回の進捗報告会を設け、課題点や作業の遅延があれば迅速に対処できる体制を整えると開発の品質と納期を安定させられるでしょう。記録を残しておけば、後からのトラブル防止にもつながります。

定期的なやり取りを通じて発注者と開発チームの一体感を保ち、プロジェクトの軸をぶらさないことが重要です。

システムが完成する

すべての工程が完了すると、最終的にシステムが納品されます。本番環境での運用を開始する前には、結合テストや受入テストなどを実施し、要件に沿った機能が正しく実装されているかの確認が必要です。

業務画面の挙動や帳票出力が仕様通りかを細かく確認し、問題があれば開発会社に修正を依頼します。また、保守対応や運用マニュアルの有無など、運用開始後の体制もあらかじめ取り決めておくと安心です。

納品されたシステムを最大限活用するには、導入後のサポートや運用計画まで視野に入れて対応することが求められます。

受託開発の費用相場

受託開発の費用は、システムの種類や規模、求められる機能によって変動します。事前に相場感を把握しておくと、予算計画や発注内容のすり合わせがしやすくなります。ここでは代表的なシステムごとの費用相場を紹介します。

基幹システム

基幹システムの開発は、他のシステムと比べて高額なコストが発生しやすくなります。企業活動の中心を支えるため、信頼性・安定性・セキュリティなど、高いレベルの品質が求められるからです。例えば、以下のようなシステムが該当します。

  • 生産管理システム
  • 会計システム
  • 人事給与システム
  • 顧客管理システム

上記のシステムは業務の根幹に関わるため、少しの障害でも企業活動全体に影響を及ぼします。システム停止による業務の遅延や情報漏洩などのリスクを避けるためには、堅牢な設計・実装が不可欠です。

実際の費用相場は開発内容や規模によって異なりますが、一般的には500万円〜1,000万円以上を見込むケースが多くなります。基幹システムは経営インフラとも言える存在であるため、費用対効果を重視した慎重な開発が求められます。

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基幹システムとは?開発方法やメリットデメリットを解説

CMS(コンテンツマネジメントシステム)

CMS(コンテンツマネジメントシステム)とは、Webサイトのページ作成や更新、管理を簡単に行えるシステムのことです。代表的な例としてはWordPressがあり、専門的な知識がなくてもコンテンツを編集できるのが大きな特長です。

CMSの開発費用は比較的幅があり、導入するシステムの規模や機能によって大きく変わります。小規模なコーポレートサイトやブログ用途であれば、開発費用は50万〜100万円程度に収まることが多く、短期間での導入も可能です。一方で、EC機能・会員管理・多言語対応など、複雑な要件が加わる大規模CMSの場合、費用は400万円〜1,000万円を超えることもあります。

企業が製品紹介サイトとECを統合したCMSを開発する場合、商品登録機能やカート機能、決済連携などの構築が必要です。このような機能の追加によって費用が段階的に増加していくのがCMS開発の特徴です。

ポータルサイト

ポータルサイトとは、ユーザーにさまざまな情報やサービスを提供する「入口」となるWebサイトのことです。ニュースや検索、天気、地域情報など、複数のコンテンツや機能が統合されているのが特徴です。代表的な例としては、Yahoo! JAPANやGoogleのトップページなどが挙げられます。

また、より特定の目的に特化したものとして、地域の観光情報をまとめた観光ポータルサイト(例:「じゃらん」や「るるぶ」)、医療施設検索に特化した医療ポータル(例:「病院なび」や「QLife」)などもあります。

ポータルサイトの開発には、サイトの構成・規模・機能によって大きな費用の差が生じます。小規模なポータルサイトであれば300万円以内に収まるケースもありますが、広告機能や会員管理、スマートフォン対応などを組み込むと、費用は1,000万円以上になることも珍しくありません。

Webアプリケーション

Webアプリケーションとは、インターネット上で利用できるアプリケーションのことです。ブラウザ上で動作し、インストール不要で使えるのが特徴です。たとえば、GoogleカレンダーやYahoo!メール、クックパッド、Slackなど、日常的に利用されている多くのサービスがWebアプリケーションに該当します。

Webアプリケーションの開発費用は、50万円〜500万円程度が一般的な相場です。業務支援ツールや予約システム、チャット機能付きのサービスなど、多種多様なニーズに応じて開発されるため、費用は機能の複雑さに比例して増加します。

たとえば、ユーザーがログインしてデータを入力・保存・分析できるような機能を含む場合、サーバー側(バックエンド)の設計も必要になり、開発工数は大きくなります。また、デザインの自由度や、スマートフォン・タブレットでも快適に使えるレスポンシブ対応も、費用に影響を与えます。

情報系システム

情報系システムとは、社内業務の効率化を目的としたシステムの総称で、スケジュール管理やワークフロー、社内掲示板、メールシステムなどが含まれます。たとえば、Microsoft 365やサイボウズ Officeといったツールが情報系システムの代表例です。

情報系システムの開発費用は一般的に300万円〜600万円程度が相場です。業務の流れや社内ルールに合わせて柔軟な設計が求められるため、既存のテンプレートでは対応が難しいケースも少なくありません。そのため、情報系システムはオーダーメイドに近い仕様になることが多く、要件の複雑さに応じて費用にも幅が出ます。

とはいえ、業務効率や社内コミュニケーションの向上といった投資効果が高い領域であるため、開発を成功させるには丁寧な要件整理が重要です。

運用保守費用の目安(ランニングコスト)

ソフトウェア開発には、初期費用だけでなく、運用を続けるための「ランニングコスト(運用保守費)」が発生します。 一般的に、年間の運用保守費用は開発費用の10%〜20%程度が相場と言われています。500万円で開発したシステムであれば、年間で50万〜100万円程度の保守予算を見ておくのが現実的です。

【運用保守費の主な内訳】
・インフラ費用:サーバー代、SSL証明書費用など
・保守作業費:不具合修正、OSやブラウザのアップデート対応
・運用サポート:操作方法の問い合わせ対応、バックアップ管理

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システム保守費用の妥当性を見極める!相場と算出方法の完全ガイド|適正価格の判断基準とは

受託開発会社を選ぶポイント

受託開発を成功させるためには、開発会社の選定が重要です。開発の品質や進行スピード、コスト効率などは、選んだパートナー企業の実力に左右されます。ここでは、受託開発会社を選ぶポイントについて見ていきましょう。

開発会社の得意分野

開発会社の得意分野が自社のプロジェクトに適していれば、開発の精度とスピードの両面で高い成果が期待できます。業界ごとに求められる要件や技術水準は異なっており、専門性の高い領域では知識と経験が不可欠です。

例えば、物流業界向けのシステム開発を得意とする会社であれば、入出庫管理や配送トラッキングの仕様に詳しく、要件定義の段階から的確な提案が可能です。医療業界向けに強みをもつ開発会社であれば、電子カルテや診療報酬計算などの特殊な処理にも対応できるでしょう。

自社の事業領域に即した専門性をもつ開発会社を選ぶとコミュニケーションの手間が減り、開発効率と品質の向上につながります。

開発実績

過去の開発実績は、開発会社の技術水準と対応力を測る具体的な指標です。実績が豊富な会社ほど多様なケースに対応してきたノウハウを持っており、課題発生時の対応力にも期待できます。

例えば、在庫管理システムの開発を依頼する場合、同種のシステムを過去に複数開発してきた実績が多い会社であれば業務フローの理解が深く、トラブルを未然に防ぐ提案も可能です。また、既存クライアントからの評価や事例紹介を確認することで、実際の運用レベルや顧客対応の姿勢を見極められます。

開発実績は、パートナー企業として信頼できるかを判断するうえで重要な材料です。

対応可能なプログラミング言語やフレームワーク

開発会社が対応可能なプログラミング言語やフレームワークの範囲は、システムの柔軟性や拡張性に直結します。技術的な制限が多い会社を選ぶと、将来的な機能追加や改修に大きな制約が生じる可能性があります。

例えば、自社が希望する開発環境や技術仕様に対応できない場合、開発の進行がスムーズにいかず、設計の見直しや仕様変更が必要になることもあるでしょう。クラウド環境や他システムとの連携を前提とする場合は、幅広い技術に対応できるかどうかも重要な判断材料になります。

さらに、新しい技術を柔軟に活用できるかどうかも、開発会社の技術力を評価するうえで重要です。技術トレンドの変化に対応できるパートナーであれば、将来的な拡張や改善も円滑に進めやすくなります。

コストパフォーマンス

開発費用とサービス内容のバランスが取れているかどうかは、パートナー選定で最も現実的な判断材料です。価格が安いからといって依頼すると、品質や対応力に問題が多いケースもあり、結果的にコストが膨らむこともあります。

例えば、同じシステム開発であってもA社は300万円で開発・テスト・納品後のサポートまで対応するのに対し、B社は200万円だがテストや保守は別途費用というケースもあるでしょう。単純な金額比較だけでなく、見積もりの内訳と対応範囲をしっかり把握することが重要です。

見積もりを複数社から取得し、総合的に比較・検討することで、より適切な選択が可能になります。

コミュニケーションやサポート体制

受託開発においては、コミュニケーションの質がプロジェクト全体のスムーズさを左右します。開発会社と良好な連携がとれていない場合、要件の認識違いや納期の遅延といった問題が発生しやすくなります。

開発の現場担当者と直接やり取りができず、営業担当を経由しての伝達に時間がかかるケースでは、細かな仕様変更への対応が遅れる恐れがあるでしょう。また、納品後の不具合対応や保守のサポート体制が整っていない会社に依頼すると、運用フェーズでトラブルが増えることもあります。

円滑なプロジェクト進行を実現するためには、コミュニケーションの手段やスピード、体制を事前に確認し、信頼できるサポート環境がある会社を選ぶことが大切です。

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