「Web3 の新規事業が経営承認されたので、ブロックチェーンエンジニアを 1〜3 名採用してほしい」——この一文から数ヶ月、Wantedly やビズリーチ、エージェント経由で募集を出しても、応募数は Web 系ポジションの 1/10 以下で止まっている。役員からは「予算を増やしていいから採用ペースを上げてくれ」と言われるが、「いくら増やせば動くのか」「どのチャネルを叩けば届くのか」「Solidity と履歴書に書かれた候補者を、書けるか書けないかで見抜けるのか」——この 3 つが同時に分からず、稟議書の予算欄と採用計画の欄で手が止まっている。この状態に置かれている採用担当者は少なくありません。
背景には、ブロックチェーンエンジニアの母集団自体が Web2 系エンジニアと比べて桁違いに小さいこと、報酬設計に海外リモート雇用・トークン報酬・DAO 型分散報酬など Web2 では扱われない選択肢が競合として存在すること、そして通常の中途採用チャネルでは届かない層(コミュニティ・カンファレンス・海外プラットフォーム)に有力候補が集中していること、という構造的な要因があります。「Wantedly で募集を出せば集まる」という Web 系採用の成功パターンは、この領域ではそのまま機能しません。
打ち手を変える必要があります。具体的には、(a) チャネルを「母集団の性質×単価帯」で配分し直す、(b) 求人票・スカウト文の書き方を Web3 実務者に刺さる粒度に書き直す、(c) 面談・コーディングテスト・GitHub 確認で技術者としての解像度を測る、(d) 正社員 1 名にこだわらず業務委託・副業のハイブリッドで人材確保する、という 4 つの軸で戦略を組み替える必要があります。
なお本記事は「探し方・単価・見極めの実務」に軸足を置いています。そもそも「Web3 事業を内製で持つのか、外部委託で回すのか、いったん見送るのか」という意思決定自体が固まっていない場合は、Web3・ブロックチェーン開発の外注判断基準で法規制・技術選定・契約設計の判断フレームを先に整理してから戻ってきてください。
本記事では、ブロックチェーンエンジニアの探し方・単価相場・見極め方を、発注者・採用者側の実務目線で 8 つの章に分けて整理します。単価は正社員年収・業務委託月額・副業時給・海外リモート USD の 4 レイヤーで提示し、チャネルは 8 系統に分けて母集団の性質と単価帯を対応させます。求人票の Before/After、面談で投げるべき質問リスト、契約設計の実務論点、そして先人が実際に踏んだ失敗パターンと回避策までを含めます。読み終わった時点で、稟議書の予算欄と採用計画に何を書けばよいかが具体化する状態を目指します。
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ブロックチェーンエンジニアの探し方が難しい構造的な理由
「Wantedly やビズリーチで募集を出しても応募が来ない」という体感は、母集団の希少性・実務経験の解像度・報酬設計の競合・リーチしないチャネル構造という 4 つの構造要因から説明できます。この 4 点を先に言語化しておかないと、以降のチャネル選定・単価設計・見極めの議論が「Web 系採用の常識で微調整するだけ」に流れてしまいます。
Web2 系エンジニアとの母集団比
日本国内の IT エンジニア人口はヒューマンリソシアの独自推計で約 109 万人(世界 4 位)とされていますが(ヒューマンリソシア「92 カ国をデータで見る IT エンジニアレポート vol.1」)、そのうち Solidity・Rust(Substrate)・Move といったブロックチェーン系言語を実務レベルで書けるエンジニアは 1 桁パーセント台にも届かないと考えられます。GitHub の言語別コミット統計を見ても、Solidity は上位 20 言語圏外に位置しており、母集団の絶対数が小さいことは客観的に確認できます(出典: GitHub Octoverse 2024)。
「募集を出せば応募がある」という前提が Web 系採用市場では成り立ちますが、この領域では母集団自体が 1〜2 桁小さいため、同じ露出量ではリーチ数が桁で落ちます。応募数を「Web 系の 1/10」と体感するのは、市場構造上ほぼ想定通りの数字です。
実務経験の解像度(メインネット・監査・ガス最適化)
さらに実務レベルで価値が高いのは、履歴書に「メインネットデプロイ経験あり」「監査対応経験あり」「ガス代最適化の実装経験あり」と書ける層で、この層は Solidity を書ける層のさらに一部です。テストネットでのプロトタイプ実装と、実際に価値のあるトークン・NFT・DeFi プロトコルを本番運用した経験は、必要な設計判断とリスク認識の粒度がまったく異なります。
採用側が「Solidity 経験者を探している」と広く募集を打つと、テストネットで学習した層と本番運用経験者が同じ求人票に応募してきます。両者を面談だけで見分けるのは、非専門家には難しく、書類段階で解像度を上げる仕組みが必要になります。この見極めの実務は、後述の「技術スキルの見極め」の章で詳述します。
報酬設計の競合(海外リモート・トークン報酬・DAO)
もう一つの構造要因は、Web3 領域のエンジニアの多くが「日本の中途採用市場だけを見ていない」ことです。海外のブロックチェーン企業から USD 建てで直接オファーを受けているケース、DAO 型のプロジェクトからトークン報酬を含む契約を提示されているケース、複数のプロジェクトを同時に持つポートフォリオ型の稼働スタイルを選んでいるケースが一般的です。
日本円建ての正社員年収 700 万円のオファーは、Web 系の中途採用市場では十分な水準ですが、海外リモートで USD 100/時(月 20 万 USD × 稼働率で年収換算数千万円レンジ)を得ている候補者にはリーチしません。単価そのものよりも、「日本の内資企業に正社員として入るインセンティブ」を報酬設計と役割設計の両面で作れるかが問われます。
通常の採用チャネルではリーチしない層
最後に、実務レベルのブロックチェーンエンジニアの多くは、通常の中途採用求人サイトを日常的にはチェックしていません。技術情報は Twitter/X・Discord・Ethereum Japan などのコミュニティ、GitHub の Trending やスター推移、カンファレンス(Devcon・EthTokyo 等)の登壇者リストに集中しており、この層に届くには従来の求人媒体では距離が遠すぎます。
「Wantedly やビズリーチで露出量を増やす」だけでは、この層には構造的にリーチできません。以降で単価相場とチャネル別マップを整理し、この構造の中でどう配分を組むかを具体化していきます。
ブロックチェーンエンジニアの単価相場|正社員・業務委託・副業・海外レイヤー別

単価相場を「テーブルだけ」で提示すると、稟議書には転記できても、なぜその水準になるのかの説明ができず、経営層への根拠づけが弱くなります。ここでは正社員・業務委託・副業・海外リモートの 4 レイヤーそれぞれに、需給構造・スキル要件・稼働形態の 3 点をセットで示します。全職種平均との比較根拠として、フリーランスエンジニア全体の平均月額単価は 78.3 万円(エン・ジャパン 2025年12月度 フリーランスエンジニア月額平均単価 定点調査レポート)を基準に置きます。
正社員年収レンジと市場水準の背景
ブロックチェーンエンジニアの正社員年収は、2026 年時点でおおむね以下のレンジに収束しています。
経験レベル | 年収レンジ | 主な要件・背景 |
|---|---|---|
ジュニア(実務 1〜2 年) | 550〜750 万円 | Solidity/Rust の基礎実装、テストネットでの動作確認まで単独で完遂できる |
ミドル(実務 3〜5 年) | 750〜1,100 万円 | メインネットデプロイ経験、複数コントラクトの連携設計、監査対応の一次窓口が務まる |
シニア(実務 5 年以上) | 1,100〜1,500 万円 | プロトコル設計、監査法人との折衝、セキュリティインシデント対応、後進育成まで担える |
ハイエンド(プロトコル設計者・監査経験者) | 1,500 万円以上 | 大手 DeFi・NFT プロジェクトの中核メンバー経験、海外テック企業からもオファーを受ける層 |
Web 系エンジニアの中途採用市場(ミドル層 600〜900 万円が中心)と比べると、同じ「実務 3〜5 年」でも 100〜200 万円のプレミアムが乗る構造です。これは母集団の希少性と、監査失敗時のビジネス損失(脆弱性による資金流出は数億〜数十億円規模)を防ぐ責任の重さが反映された結果と説明できます。
業務委託月額の分布(60〜200 万円・平均 79 万円台)
業務委託契約の月額単価は、稼働率・スキル要件によって 60〜200 万円のレンジで分布します。平均帯は 79 万円前後で、これは全職種フリーランス平均(78.3 万円)とほぼ同水準です(エン・ジャパン フリーランス月額単価調査)。「全職種平均と大差ない」という数字は一見すると意外ですが、以下の分布構造を見ると納得できます。
単価帯(月額) | 主な稼働形態・スキル要件 |
|---|---|
60〜80 万円 | 週 3〜4 日稼働、テストネット中心の実装補助、既存プロトコルのフォーク開発 |
80〜120 万円 | 週 5 日稼働、メインネットデプロイ経験、複数プロジェクトの並行対応可 |
120〜160 万円 | 週 5 日稼働、監査対応・セキュリティレビュー経験、プロトコル設計の一部を主導 |
160〜200 万円以上 | プロトコル設計者・監査経験者、DeFi/NFT の中核プロジェクト経験、CTO 代行相当 |
つまり平均値そのものは全職種と近くても、上位層(120 万円超)の比率が Web 系より高く、単価分布の右裾が長い構造になっています。稟議書に「業務委託の平均月額」だけを記載すると、実際に欲しい層(120〜160 万円帯)を捕まえられない予算になりがちなので、「どの分布帯を狙うか」まで書き切ることが重要です。
なお発注側の単価テーブルと表裏一体で読んでおきたいのが、フリーランス側から見た同じ市場の単価構造です。エンジニア側がどの水準で稼働を判断し、どんな案件条件を「割に合う」と評価するかは、ブロックチェーンエンジニアのフリーランス単価相場【2026年】で 60〜200 万円帯の分布と稼働開始経路を整理しています。応募者側の意思決定基準を理解しておくと、スカウト文の設計や単価交渉の落としどころが具体化します。
副業・スポット参画の時給レンジ
正社員採用と並行して現実的な選択肢となるのが、副業・スポット参画による人材確保です。時給レンジと稼働形態の目安は以下の通りです。
時給レンジ | 主な想定 |
|---|---|
5,000〜8,000 円 | 平日夜・週末の副業稼働、実装補助、コードレビュー |
8,000〜12,000 円 | 週 10〜15 時間稼働、設計判断を含む実装、監査対応の相談窓口 |
12,000〜15,000 円 | 週 10 時間程度、プロトコル設計判断・アーキテクチャレビュー・技術顧問相当 |
副業契約の場合、月額換算で 20〜40 万円のレンジになるケースが多く、正社員 1 名の年収を確保できない予算でも、シニア層の判断力を組織に取り込む手段になります。ただし後述の通り、副業依存で技術判断を外部化しきると、社内で意思決定できない構造が定着してしまうリスクがあります。設計判断の内製化を段階的に進める前提で組むのが現実解です。
海外リモート雇用の相場と実務論点(USD 建て・タイムゾーン)
海外リモート雇用は、日本国内で母集団が薄い領域では有力な選択肢ですが、単価水準・法務・実務ハードルが日本国内契約と大きく異なります。
単価帯(USD/時) | 主な想定 |
|---|---|
50〜80 USD | 東欧・南米・東南アジアのミドル層、英語コミュニケーション可、非同期中心 |
80〜120 USD | 北米・西欧のミドル層、または新興国のシニア層、監査対応・設計判断あり |
120〜150 USD 以上 | 北米シニア層、大手プロジェクト経験者、コア設計を任せられる層 |
月 160 時間稼働で計算すると、80 USD/時のミドル層でも月額約 12,800 USD(円換算で月 200 万円前後)になり、日本国内の業務委託シニア層と同等以上のコストです。加えて、EOR(Employer of Record)サービスの利用料、海外送金コスト、契約書の準拠法設計、タイムゾーン差による同期打ち合わせの制約、といった実務論点が積み上がります。「安く採れる」という誤解で走ると、契約後の運用コストで持ち出しが増えます。
単価が上下する 5 要因
単価テーブルだけを見ても意思決定はできません。同じ「業務委託月額 100 万円」でも、以下の 5 要因の組み合わせによって水準が動きます。稟議書に金額を書く際は、これらの条件を明示して「この水準の根拠」を説明できるようにしておくことが重要です。
- 対応言語: Solidity のみか、Rust(Substrate/Solana)・Move(Aptos/Sui)まで対応可能か。マルチチェーン対応は 10〜30% プレミアム
- 監査対応経験: OpenZeppelin・CertiK 等の監査法人との折衝経験、脆弱性報告への対応履歴。監査対応可は 20〜40% プレミアム
- 領域経験: DeFi・NFT・SBT・L2 スケーリング・クロスチェーンブリッジ等、事業ドメインに近い実装経験があるか
- 稼働率: フルタイム(週 5 日)か、副業(週 10〜20 時間)か。副業側は時給換算で 10〜20% 高くなる傾向
- 稼働形態: 常駐(オンサイト)・フルリモート・海外リモートの別。海外リモートは USD 建てで実質的にプレミアム
稟議書に単価を書くときは、「本ポジションは Solidity +監査対応経験ありのミドル層を、業務委託月額 130 万円(週 5 日フルリモート)で確保する。全職種平均 78.3 万円に対するプレミアムは、母集団の希少性と監査経験の付加価値に基づく」といった形で、根拠までセットで示せる構造にしておきます。
探し方チャネル別マップ|どこに誰がいて、いくらで動くか

単価水準の目安がついたら、次はどのチャネルで誰に接触するかを設計します。ここで重要なのは、「チャネルごとに拾える母集団の性質と単価帯が違う」ことを前提に配分を組むことです。単一チャネルで理想的な人材を全員拾おうとすると、どのチャネルでも中途半端な結果になります。
エージェント(正社員・フリーランス)で拾える層と単価帯
中途採用エージェント(正社員紹介)・フリーランスエージェントは、応募数のベースを作る役割です。ただしブロックチェーン専門特化のエージェントは国内では限定的で、汎用エージェント経由の紹介はミドル層以下が中心になる傾向があります。
チャネル | 拾える層 | 単価帯(目安) | 所要時間 |
|---|---|---|---|
汎用中途エージェント | Web 系からの転向組、実務 2〜4 年ミドル層 | 年収 700〜1,000 万円 | 紹介まで 2〜4 週間 |
Web3 特化エージェント | Solidity/Rust 実務経験のミドル〜シニア層 | 年収 900〜1,400 万円 | 紹介まで 1〜2 週間 |
フリーランスエージェント(汎用) | 業務委託月額 80〜120 万円のミドル層 | 月額 80〜120 万円 | 紹介まで 1〜3 週間 |
フリーランスエージェント(Web3 特化) | 業務委託月額 100〜200 万円のミドル〜シニア層 | 月額 100〜200 万円 | 紹介まで 1〜2 週間 |
エージェント紹介手数料(正社員: 年収の 30〜35%、フリーランス: 月額の 10〜25%)を含めた総コストで比較することが重要です。「エージェント経由の方が単価が高い」のではなく、「紹介手数料の分がコストに乗る」構造です。
ダイレクトスカウトで応募数を変える設計
ビズリーチ・Wantedly・LinkedIn 等のダイレクトスカウト媒体は、露出量ではなく、スカウト文の個別最適化で応募率が桁で変わります。ブロックチェーン領域では、パーソナライズなしの一斉送信スカウトは開封率・返信率とも極端に低下します。詳細はのちほど「求人票・スカウト文の設計」で扱いますが、要点は「候補者の GitHub・登壇歴・技術記事に具体言及した 1 通」を送る運用に切り替えることです。
LinkedIn は日本国内の Web3 エンジニアプールでは活用度が上がっており、特に外資系プロジェクトに関心を持つ層のリーチには有効です。英語でのスカウト対応可否が前提になります。
開発会社・準委任契約経由での確保
Web3 特化型の開発会社(SIer)と準委任契約を結び、開発チーム全体を確保する選択肢もあります。単発の PoC・MVP 開発では発注型の請負契約が使われますが、継続的にコア開発を委ねる場合は準委任契約でチーム単位(PM+エンジニア 2〜3 名)を確保する方が現実的です。
- メリット: チーム構築の時間ゼロで開発を開始できる、監査対応・セキュリティ経験の蓄積が組織的にある
- デメリット: 単価は正社員採用より高い(エンジニア 1 名あたり月額 150〜250 万円)、社内に技術判断ノウハウが蓄積しにくい
「まず PoC を 3 ヶ月で回して事業判断し、本番開発フェーズで自社採用に切り替える」というハイブリッド設計が、初期の意思決定リスクを下げる現実解です。
コミュニティ・カンファレンスでのソーシング
母集団の希少性が構造要因である以上、コミュニティ・カンファレンスでのソーシングは中長期的に必ず投資すべきチャネルです。Ethereum Japan・NEAR Japan・EthTokyo・IVS Crypto・WebX 等のコミュニティ/カンファレンスは、実務レベルのエンジニアが集まる場所です。
- 自社エンジニアの登壇機会を作る(採用ブランディング)
- 主催イベントへの協賛・スポンサー枠でリーチ
- 参加者との個別対話でリファラル候補を作る
- 登壇者リストから直接コンタクト
即効性は低い(3〜6 ヶ月かけて 1〜2 名の接続に至る)チャネルですが、単価テーブルの右裾(月額 160 万円以上、または年収 1,500 万円超のハイエンド層)にリーチする、ほぼ唯一のチャネルです。
海外リモートプラットフォームの活用と論点
海外リモートで拡張する場合、Toptal・Upwork・CryptoJobsList・Web3.career といったプラットフォームが選択肢になります。単価帯・実務論点は先ほど「海外リモート雇用の相場と実務論点」で整理した通りですが、プラットフォーム選定時のポイントを補足します。
- Toptal: スクリーニング済みハイスキル層(プラットフォーム側で審査済み)、単価は高め、契約はプラットフォーム経由の準委任
- Upwork: 母集団は広いがスキル振れ幅が大きい、スクリーニング工数が必要
- CryptoJobsList / Web3.career: Web3 特化型ジョブボード、フルタイム・業務委託・DAO 契約が混在
プラットフォーム経由の場合、EOR サービスの併用(Deel・Remote・Oyster 等)で雇用契約・給与支払い・税務処理を代行できます。EOR サービス利用料は候補者年収の 10〜15% が相場です。
事業フェーズ別のチャネル配分例
チャネル選定は「事業フェーズによって配分を組み替える」のが実務です。以下は目安です。
フェーズ | 主な採用形態 | 推奨チャネル配分 |
|---|---|---|
PoC(3〜6 ヶ月) | 業務委託・副業中心 | 開発会社(準委任 60%)+副業(30%)+自社直雇 0〜10% |
MVP(6〜12 ヶ月) | 業務委託+正社員 1〜2 名 | エージェント(30%)+ダイレクトスカウト(20%)+開発会社(30%)+コミュニティ(20%) |
本番運用(1 年以降) | 正社員コア+業務委託補強 | エージェント(20%)+ダイレクトスカウト(30%)+リファラル(20%)+コミュニティ(30%) |
PoC フェーズで正社員採用に予算を全振りすると、事業判断が変わったときの人件費固定化リスクが大きくなります。逆に本番運用フェーズまで開発会社依存を続けると、技術判断の内製化が進まず、開発コストが下がらない構造になります。フェーズごとに主要チャネルを組み替える視点が重要です。
求人票・スカウト文の設計|応募数を変える具体例

「応募が来ない」状態から抜け出す最初のレバーは、予算増額ではなく、求人票・スカウト文の書き方を Web3 実務者に刺さる粒度に書き直すことです。以下の 5 点は、Before/After の差が応募数に直結する要素です。
技術スタックの具体的記載(対象チェーン・監査ツール)
求人票に「Solidity 経験者募集」とだけ書くと、Web 系エンジニアからの「勉強したいので応募します」層と、実務経験者が同じ求人に応募してきます。実務経験者側は、自分の経験が活きる要件が具体化されていない求人にはそもそも応募しません。
- Before: 「ブロックチェーンエンジニア(Solidity 経験者募集)」
- After: 「Ethereum メインネット / Polygon PoS でのスマートコントラクト実装(Solidity 0.8.x 以上)。OpenZeppelin ライブラリを用いた ERC-20/721/1155 の実装経験。Hardhat または Foundry での自動テスト運用経験。Slither・Mythril 等での静的解析経験は歓迎」
「対象チェーン・使用ツール・監査対応」まで具体的に書くことで、実務経験者は「自分の経験が活きる」と判断できます。同時に、経験が浅い層にも「この求人はこのレベルを求めている」というシグナルが伝わり、応募の質が上がります。
NG ワードとその理由
以下のフレーズは応募数を減らす/応募質を下げるため、避けるのが基本です。
NG ワード | 理由 |
|---|---|
「Web3 に興味ある方」 | 対象を広げすぎ、実務経験なし層の応募が増える |
「Solidity 未経験でも歓迎」 | 実務経験者が「他社の要件充足レベルが低い」と判断し離脱 |
「大規模プロジェクトを一緒に成長させましょう」 | 具体性がなく、他社との差別化がない |
「トークン発行も検討しています」 | 発行計画が固まっていない段階での記載は、規制対応の甘さのシグナル |
応募条件と歓迎条件の書き分け
応募条件を厳しく絞りすぎると応募数がゼロになり、緩めすぎると応募質が下がります。バランスの目安は以下です。
- 応募条件: 「対象チェーンでの実装経験 1 年以上」「テストネットまでのデプロイ経験」など、実務の入り口レベルを満たすこと
- 歓迎条件: 「メインネットデプロイ経験」「監査対応の一次窓口経験」「複数チェーンでの実装経験」「OSS へのコミット履歴」など、水準の高さを示す条件
応募条件と歓迎条件を明確に分けて書くことで、応募段階でのミスマッチを減らせます。
スカウト文のパーソナライズ 3 要素
ダイレクトスカウトでは、以下の 3 要素を含めた 1 通が、テンプレート一斉送信に比べて返信率が数倍〜十数倍に上がります。
- 候補者の GitHub リポジトリへの具体言及: 「◯◯というリポジトリの Solidity 実装を拝見し、特に◯◯の設計判断が印象的でした」
- 登壇歴・技術記事への言及: 「◯◯カンファレンスでの◯◯という発表を拝見し、当社事業との親和性を感じました」
- 自社事業の技術的挑戦の明示: 「当社では◯◯というプロトコル設計に取り組んでおり、◯◯の点で貴殿の経験が活きると考えています」
候補者側から見ると、「テンプレート送信ではない」ことが 1 秒で判別できます。パーソナライズの手間は 1 通あたり 10〜20 分ですが、返信率の改善分でトータル工数は下がります。
Before/After 例
上記を踏まえた実在の JD 例(抽象化)は以下の通りです。
Before:
ブロックチェーンエンジニア募集!Web3 で新しい世界を作りませんか?Solidity 経験者歓迎。年収 600〜900 万円。
After:
募集ポジション: スマートコントラクトエンジニア(Solidity)
事業内容: 小売業向けの NFT ロイヤリティプログラム。Polygon PoS メインネットで運用中。月間発行数 5 万件、ホルダー 3 万人規模。
応募条件: Solidity 0.8.x 以上での ERC-721/1155 実装経験 1 年以上、Hardhat または Foundry での開発運用経験
歓迎条件: メインネットデプロイ経験、OpenZeppelin Defender 運用経験、監査対応の一次窓口経験
報酬: 年収 850〜1,200 万円(経験・スキルに応じて決定)
勤務形態: フルリモート可(コアタイム 11〜16 時)、稼働率 100%
具体性のある求人票は、応募数そのものは激増しなくても、応募質が変わり、面談での意思決定コストが大きく下がります。
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技術スキルの見極め|面談質問・コーディングテスト・GitHub 確認

Solidity・Rust の実務経験を持たない採用担当者が候補者を評価するには、専門家に頼らない形で解像度を上げる仕組みが必要です。以下の 4 つの手段を組み合わせるのが実務的です。
面談質問リスト(実務経験の解像度を測る 10 問)
以下の質問は、非専門家でも回答内容の具体性から実務経験の解像度を判別できます。
- これまでにメインネットにデプロイしたコントラクトのうち、コントラクトアドレスを共有可能なものはありますか?(エクスプローラーで実物を確認できる)
- デプロイ時のガス代最適化で工夫した点を、具体的な実装レベルで説明してください
- コントラクトの脆弱性が指摘された経験があれば、どのような指摘で、どう修正したかを教えてください
- アップグレード可能なコントラクト(Proxy パターン等)を実装したことはありますか?その際の設計判断は?
- 秘密鍵の管理をどのように運用していましたか?(マルチシグ・HSM・オフライン管理等)
- 監査を受けた経験があれば、監査法人名・レポート内容の概要を教えてください
- テストカバレッジをどの程度まで確保していましたか?使用ツールは?
- ガス代の想定外の高騰でトラブルになった経験はありますか?どう対処しましたか?
- フロントエンドとの統合で、コントラクト側でどう工夫していますか?(イベント設計・ABI 整備等)
- 直近で最も学びの大きかった失敗事例を教えてください
回答が具体的なコントラクトアドレス・数字・実装名まで及ぶ候補者は、実務経験の解像度が高いと判断できます。抽象的な回答に留まる場合は、次のコーディングテストで補完評価します。
コーディングテストの設計指針
コーディングテストは以下の指針で設計します。
- 課題規模: 実務課題を模した中規模タスク(例: 「特定条件で mint 可能な ERC-721 コントラクトの実装+Hardhat での自動テスト」)
- 時間制限: 4〜8 時間(1 日で完結する範囲)
- オープンソース利用: OpenZeppelin ライブラリの使用は許可(実務では標準)
- 評価軸: (1) 動作する実装ができるか、(2) テストカバレッジが取られているか、(3) ガス代を意識した実装か、(4) コード可読性が高いか、(5) セキュリティ考慮があるか
「アルゴリズム問題を解かせる」のではなく、実務課題を模した設計を含む課題にすることで、実務経験の解像度が測れます。
GitHub / エクスプローラーで確認する具体項目
候補者から共有された GitHub リポジトリとコントラクトアドレスは、以下の観点で確認します。
- GitHub リポジトリ: (1) コミット履歴の頻度・粒度、(2) テストコードの充実度、(3) README の整備度、(4) 他人からの Star / Fork の量、(5) Issue / PR での議論参加度
- コントラクトアドレス: (1) Etherscan / Polygonscan 等で verified 済みか、(2) デプロイ後のトランザクション数、(3) ホルダー数・アクティビティ、(4) 監査レポートへの公式リンクがあるか
Etherscan で verified されたコントラクトは、ソースコードが公開されており、コード品質の一次評価が可能です。
外部専門家を面談に組み込む選択肢
社内に評価者がいない場合、以下の選択肢が現実的です。
- 技術顧問契約: 月額 20〜40 万円で、面談 2 次から専門家を参加させる契約
- スポット面談参加: 1 回 5〜10 万円で、特定候補者の面談だけ参加してもらう
- コーディングテスト評価委託: 1 名あたり 3〜5 万円で、コーディングテスト結果を専門家に評価してもらう
年間で 5〜10 名を見極める場合、スポット面談参加+コーディングテスト評価委託の組み合わせで、年間 50〜100 万円程度のコストになります。「専門家に評価してもらった」という事実は、社内での意思決定の後ろ盾にもなります。
見極めミスの実例と学び
実際に起きている見極めミスの例と、そこからの学びを 3 つ紹介します。
- メインネットデプロイ経験を確認せずに採用: 「Solidity 経験 3 年」を額面通り受け取り採用したが、実際はテストネットでの学習経験のみで、メインネット特有のガス代・脆弱性リスクへの認識が浅かった。→ コントラクトアドレスを面談で必ず確認する運用に変更
- 監査対応経験を確認せずに本番リリース: 監査経験ありと自己申告した候補者を採用したが、実際は監査法人とのやりとりを間接的に見ていただけで、指摘への対応判断ができなかった。→ 監査法人名・レポート概要まで具体化して質問する運用に変更
- 副業契約で技術判断を丸投げ: 副業契約のシニア層に技術判断を全面委任したが、意思決定の内容が社内でトレースできず、契約終了後にコードのブラックボックス化が発覚。→ 技術判断は必ず社内側で 1 名以上が理解・承認する運用に変更
契約設計と定着施策|業務委託・副業ハイブリッドで確保する現実解
正社員 1 名の採用が難しい状況では、業務委託・副業をハイブリッドで組み合わせるのが現実解です。契約設計と定着施策を先に固めておくことで、確保した人材が長期に価値を出す構造を作れます。
なお本章で扱うのは「採用に踏み切ったあと」の契約設計です。契約形態そのものの意思決定(正社員化するか / 業務委託にするか / 開発会社に丸ごと委ねるか)で迷っている場合は、Web3・ブロックチェーン開発の外注判断基準で法規制・技術選定・契約設計まで通貫した判断フレームを整理しています。
業務委託・副業ハイブリッドの設計例
3 名体制で組む場合の例は以下の通りです。
- 正社員 CTO 相当(1 名): 年収 1,200 万円、技術判断とコア設計を担う
- 業務委託ミドル(1 名): 月額 100 万円、週 5 日フルリモート、実装の主軸
- 副業シニア技術顧問(1 名): 時給 15,000 円 × 週 5 時間 = 月額 30 万円、監査対応・アーキテクチャレビュー
月額合計約 230 万円、年額換算で 2,760 万円のコストで、正社員 3 名(年収 800 万円 × 3 = 2,400 万円)と近い水準ですが、シニアの技術判断力を組み込める構造になります。採用の難易度(3 名同時に正社員採用は極めて難しい)を考えると、現実的な設計です。
請負 vs 準委任の使い分け
業務委託契約の形態は、業務の性質に応じて使い分けます。
形態 | 適したケース | 注意点 |
|---|---|---|
請負契約 | 成果物が明確な単発開発(PoC・特定機能実装) | 追加改修が発生した際の追加費用交渉が必要 |
準委任契約 | 継続的な設計・実装支援、判断業務含む | 稼働時間ベースの管理が必要、成果物の帰属を明記 |
Web3 領域は仕様変更が頻繁に発生するため、継続開発では準委任契約が実務的です。単発の PoC 開発だけ請負契約を使う、といった使い分けが現実解です。
NDA・秘密鍵・IP 帰属で押さえる条項
Web3 特有の契約条項として、以下は必ず盛り込みます。
- NDA: プロトコル設計・トークノミクス・未公開監査結果の秘密保持
- 秘密鍵管理責任: デプロイ用秘密鍵の保管方法・ローテーション責任・漏洩時の責任範囲
- IP 帰属: 実装したスマートコントラクトのコード帰属、OSS ライセンス下での派生物の扱い
- 監査結果対応: 監査で指摘された脆弱性への修正責任・追加費用の扱い
- コンサル業務との切り分け: 副業・スポット参画の場合、他社案件との利益相反の扱い
契約書テンプレートは弁護士による Web3 特化型のレビューを 1 回受けることで、以降の契約で使い回せる資産になります。
オンボーディング・技術移管の設計
業務委託・副業でシニア層を確保した場合、技術判断の社内移管を段階的に進める設計が定着施策の中核です。
- 初期 3 ヶ月: シニアが判断、社内メンバーが議事録・判断根拠を必ず記録
- 4〜6 ヶ月: 社内メンバーが起案し、シニアがレビュー
- 7〜12 ヶ月: 社内メンバーが判断、シニアはスポット相談のみ
この移管プロセスを契約書に明記することで、シニア側も「教育者」としての役割を明確に持てます。
定着施策(金銭・非金銭インセンティブ)
金銭・非金銭インセンティブの組み合わせで長期定着を狙います。
- 金銭: 業績連動賞与、監査対応の追加報酬、契約更新時の単価改定
- 非金銭: 技術判断の裁量、カンファレンス登壇支援、書籍執筆・OSS コミットへの業務時間割り当て、技術的挑戦の継続
Web3 領域のシニア層は「面白い技術課題」への感度が高く、金銭インセンティブだけでは他社に流出しやすい傾向があります。技術的挑戦を継続できる環境を作ることが、長期定着の鍵です。
失敗パターンと回避策|先人の失敗を採用計画に織り込む
実際に起きている失敗パターンを 5 つ挙げ、それぞれに回避策を対応させます。稟議書のリスク章に書ける材料としても使えます。
求人票の曖昧さで応募質が落ちる
「Web3 に興味ある方歓迎」で募集を出し、応募数は 20 件集まったが、実務経験者は 0 件だったパターン。回避策は求人票の具体化(対象チェーン・使用ツール・監査対応レベルまで明記)で、応募数は減っても質が上がります。応募質と応募数はトレードオフではなく、両方を上げる設計が可能です。
単価想定を Web 系基準で決めて逃げられる
エージェント経由で有力候補者を紹介されたが、Web 系基準の年収レンジ(600〜900 万円)を提示したところ、面談後に辞退されたパターン。回避策は事前の単価レンジ調査(正社員年収 700〜1,500 万円のレンジを想定した予算枠取り)と、稟議段階での予算幅の確保です。
監査経験なしの採用で本番脆弱性が出る
監査経験を確認せずに採用し、メインネットで脆弱性が発覚。数千万円規模の資金流出につながったパターン。回避策は、監査対応経験の確認を採用要件に含めることと、本番リリース前の外部監査を必須プロセスにすることです。監査コストは 500〜2,000 万円が相場で、事業計画に組み込んでおく必要があります。
副業依存で技術判断が内製化できない
副業契約のシニア層に技術判断を丸投げし、契約終了後にコードのブラックボックス化が発覚したパターン。回避策は、技術判断は必ず社内側で 1 名以上が理解・承認する運用と、契約書での技術移管プロセスの明記です。
海外リモート雇用の実務破綻(法務・送金・タイムゾーン)
海外リモートで採用したが、EOR サービス未利用のため契約・給与支払い・税務処理が破綻、また同期打ち合わせがタイムゾーン差で機能せず、実務が回らなくなったパターン。回避策は、海外リモート雇用時は EOR サービス(Deel・Remote・Oyster 等)の利用を前提とすること、非同期コミュニケーション中心の運用設計を先に固めることです。
探し方・単価判断チェックリスト|稟議書と採用計画に落とす

本記事の内容を稟議書と採用計画に落とすためのチェックリストです。読み終わった時点で、明日から手を動かせる状態を目指します。
稟議書に書く 7 つの意思決定項目
以下 7 項目を、稟議書の「採用計画」章に明記します。
- 事業フェーズと必要人材像の確定: PoC / MVP / 本番のどのフェーズか、必要人材の役割(コア設計 / 実装 / 監査対応)
- チャネル配分の設計: どのチャネルにどの割合で予算・工数を配分するか、その根拠
- 単価水準の妥当性判断: 正社員年収 / 業務委託月額 / 副業時給の想定水準、全職種平均との比較根拠
- 求人票・スカウト文のセルフチェック: 対象チェーン・監査ツール・応募条件と歓迎条件の書き分けが完了しているか
- 面談質問リストの準備: 10 問の質問リスト、コーディングテストの課題設計、GitHub 確認の観点
- 契約書テンプレートの Web3 追記: NDA・秘密鍵管理・IP 帰属・監査結果対応・利益相反の条項が整備されているか
- 3 ヶ月後の見直しゲート設計: 3 ヶ月時点で応募数・面談数・内定承諾数が想定に達しない場合の予算再配分ルール
チャネル別予算配分テンプレート
初期 6 ヶ月の予算配分例(総予算 500 万円のケース)は以下の通りです。
チャネル | 配分 | 主な用途 |
|---|---|---|
エージェント(正社員紹介手数料予算) | 200 万円 | 想定 1 名採用の紹介手数料 |
ダイレクトスカウト媒体費 | 80 万円 | ビズリーチ・Wantedly の月額利用料 6 ヶ月分 |
フリーランスエージェント紹介手数料 | 60 万円 | 業務委託 1 名の初回紹介手数料 |
コミュニティ・カンファレンス協賛 | 100 万円 | 2〜3 イベントへの協賛・出展 |
外部専門家(面談参加・評価委託) | 60 万円 | 年間 5〜10 名の見極め支援 |
事業フェーズ・人材像に応じてこの配分を組み替えます。単一チャネルへの全振りは、母集団の希少性・チャネル別の性質差を考えると推奨されません。
最初の 3 ヶ月で何をするかのアクションプラン
3 ヶ月のアクションプランは以下の通りです。
- 1 ヶ月目: 求人票・スカウト文の全面書き直し、契約書テンプレートの Web3 対応、外部専門家のスポット契約締結、コミュニティイベントへの参加開始
- 2 ヶ月目: 各チャネル(エージェント・ダイレクトスカウト・フリーランスエージェント)への発注、コミュニティでの登壇機会創出、面談質問リスト・コーディングテストの運用開始
- 3 ヶ月目: 応募数・面談数の中間レビュー、想定未達の場合のチャネル配分見直し、業務委託・副業ハイブリッドでの人材確保に踏み切る判断
3 ヶ月経過時点で、想定した応募数・面談数に達していない場合は、単価水準の再検討・チャネル配分の組み替え・海外リモートの導入検討など、次の打ち手を判断できる材料が揃っているはずです。
「採用に至らなかった場合でも、なぜ届かなかったかを経営層に説明できるだけの実務データが揃っている状態」を作ることが、本記事の最終的なゴールです。単価テーブル・チャネル配分・求人票の具体性・面談での見極めプロセスまで、判断根拠を積み上げた採用計画は、たとえ短期の採用結果が想定を下回っても、次の意思決定の土台になります。
フリーランスエンジニア採用・活用ガイド(採用〜オンボーディング)

この資料でわかること
<p>フリーランスエンジニアの採用から初期活用まで、非エンジニア担当者でも実践できる具体的な手順を一冊にまとめたガイドブックです。採用の進め方・費用感・スキル評価・社内準備・オンボーディングまでを網羅し、「何から始めればよいか分からない」という担当者の不安を解消します。Workeeを通じた採用フローも付録として収録しています。</p>
こんな方におすすめです
- フリーランスエンジニアの採用プロセスを整理したい
- エンジニアのスキル評価方法を知りたい
- 採用後のオンボーディングを改善したい
入力いただいたメールアドレスにPDFをお送りします。
よくある質問
- 求人票を書き直しても応募が来ない場合、どのくらいの期間で見切りをつければよいですか?
目安は2〜4週間です。求人票の改善は即効性のある施策のため、この期間で応募数・応募質の反応が変わらなければ、エージェントやダイレクトスカウトなどチャネル自体の配分見直しに切り替えるのが現実的な判断です。
- 技術顧問を雇う予算がない場合、何を最優先で確認すべきですか?
メインネットにデプロイしたコントラクトアドレスの提示です。Etherscan等のエクスプローラーで実物を確認でき、非専門家でも実務経験の有無を客観的に判別できる、費用をかけずに解像度を最も上げられるチェック項目です。
- 正社員採用が難しい場合、業務委託・副業だけで組んでも問題ないですか?
技術判断を理解・承認できる人材が社内に一人もいない状態は避けるべきです。業務委託・副業中心で組む場合も、契約時点で技術移管プロセスを明記し、社内側への判断の内製化を段階的に進めることが前提になります。
- 海外リモート採用は、日本語でのやり取りが必須の体制でも検討すべきですか?
英語対応と非同期コミュニケーションが前提になるため、日本語必須の体制では選択肢から外すのが現実的です。国内のWeb3特化エージェントやコミュニティ経由のソーシングに予算を寄せる方が、確実性の高い代替策になります。
- PoCフェーズでいきなり正社員を採用するのはリスクが高いですか?
はい。事業判断が変わった場合に人件費が固定化するリスクがあるため、PoC段階は業務委託・副業中心で組み、本番運用フェーズへの移行が固まった段階で初めて正社員化を検討する、という順序で進めるのが現実的です。



