実務でFlutterを1〜2年触っていて、「自分のレベルでも副業やフリーランスの案件が取れるのだろうか」と気になっている方は多いのではないでしょうか。SNSや同僚の副業の話を見聞きするうちに、「自分にもできるのでは」と思い始めた一方で、最初の一歩が踏み出せずにいる、という状況かもしれません。
つまずく原因の多くは、情報がバラバラで「自分がどこに当てはまるのか」が分からないことにあります。単価相場を調べても、月20万円から100万円超まで幅が大きく、結局自分はいくらで提示していいのか判断できません。「実務何年あれば取れるのか」「Flutterだけで足りるのか」「週1や土日だけでも続けられるのか」といった疑問も、相場一覧を眺めるだけでは解決しません。
そこで本記事では、単なる単価の数字一覧ではなく、「自分は今どのレンジの案件を狙えるのか」「上のレンジに行くには何を埋めればいいのか」を判断するための材料を整理します。具体的には、結論(案件は取れるのか)→ 経験年数別の単価相場 → 自己診断(あなたは今どこか)→ 案件の探し方 → 単価を上げて収入を安定させる方法、という順で、フリーランス・副業に踏み出す意思決定を後押しできるようにまとめます。読み終えたときに「自分はこのレンジを狙える」「次にこれをやろう」と決められる状態を目指しましょう。
Flutterフリーランス・モバイルアプリ案件は取れる?まず結論
最初に結論からお伝えします。実務でFlutterを使ったモバイルアプリ開発の経験が1年以上あれば、フリーランス・副業の案件は十分に取れます。ただし、取れる案件のレンジ(単価・稼働条件・任される範囲)は経験年数によって変わります。実務1〜2年なら小規模な機能追加・改修からスタートし、3年以上になると設計や要件定義に関わる高単価案件まで視野に入ってきます。
「取れるかどうか」を心配する必要はあまりありません。むしろ大切なのは、自分の現在地を正しく把握し、そのレンジに合った案件を選ぶことです。背伸びしすぎて要求水準の高い案件に応募して落ち続けるのも、逆に実力より低い案件ばかり受けて単価を取りこぼすのも、どちらももったいない選択です。本記事の後半で、自分がどのレンジにいるかを判断する自己診断を用意していますので、まずは「取れる」という前提に立った上で読み進めてください。
なぜ今Flutterのモバイルアプリ案件は需要が高いのか
Flutterは、1つのコードベースでiOSとAndroidの両方に対応できるクロスプラットフォーム開発のフレームワークです。ネイティブ開発のようにiOS用・Android用で別々にエンジニアを確保する必要がなく、開発コストと期間を圧縮できるため、スタートアップから中堅企業まで採用が広がっています。
この「1人でiOS・Android両対応のアプリを作れる」という特性は、フリーランスにとって追い風です。発注側からすると、Flutterエンジニア1人に依頼すれば両OS分のアウトプットが得られるため、案件単価も比較的高めに設定されやすい傾向があります。加えて、モバイルアプリ開発はリモート案件が多く、本業を持ちながら副業として取り組みやすい点も、踏み出しやすさにつながっています。Flutterに限らずモバイル領域全体の単価感を押さえたい場合は、モバイルエンジニアの単価相場|iOS/Android フリーランス月収目安もあわせて参考にしてください。
Flutterフリーランス案件の単価相場【経験年数別】
ここからは、気になる単価を具体的な数字で見ていきましょう。各エージェントの公開データをもとにすると、Flutterエンジニアの平均月額単価は70万〜80万円台が相場です。ただし、この数字はフルタイム稼働を前提とした平均値であり、経験年数によって大きく変動します。
経験年数別の月単価相場(フルタイム稼働の目安)
経験年数 | 月単価の目安 | 任されやすい役割 |
|---|---|---|
実務1年未満 | 10万〜20万円前後 | 小規模な機能追加・バグ修正 |
実務1〜3年 | 30万〜60万円前後 | 機能開発・画面実装の主担当 |
実務3〜5年 | 70万円前後 | 設計参画・コードレビュー |
実務5年以上 | 80万〜90万円超 | 要件定義・技術選定・チームリード |
経験年数別の単価感は、各エージェントの公開データでもおおむね一致しています。FOSTERNET NAVIによると、未経験・実務1年未満は10〜20万円前後、実務1〜3年で30〜60万円前後、3〜5年以上で70万円前後が目安とされています(FOSTERNET NAVI Flutter案件の単価相場)。実務1〜2年のうちは数字を見て不安になるかもしれませんが、3年を超えたあたりで単価が一段上がる構造になっている点を押さえておきましょう。
稼働日数別(週1・土日/週2〜3/フルタイム)の単価感
副業として取り組む場合、フルタイムではなく週1〜3日の稼働が中心になります。上記の月単価はフルタイム前提のため、稼働日数に応じて按分して考えるのが基本です。週2〜3日でも月額90万〜100万円といった高単価案件が出てくる一方で、その多くは実務経験3年以上が前提になっています(SOKUDAN Flutterでフリーランスエンジニアへ)。
週1日・土日だけの稼働で受けられる案件は数自体が限られ、人気も高いため、実務経験が浅いうちは選択肢が少なくなりがちです。案件エージェントの掲載データによれば、実務3年以上あれば週2日で月20万円〜の案件にも応募しやすくなります。「週1・土日だけ」を希望する場合は、まず案件数が多い週2〜3日から始めて実績を作り、徐々に稼働を絞っていく進め方が現実的です。週1・土日稼働で実際にどのくらい稼げるかのイメージは、週1副業エンジニアは現実か?土日のみで月3〜10万円稼ぐ仕組みも参考になります。
単価が決まる要素
同じ経験年数でも、単価には差が出ます。差を生む主な要素は、ネイティブ(Swift/Kotlin)の知識の有無、要件定義や設計といった上流工程への参画経験、そしてリリース実績の数です。Flutterだけでなくネイティブの基礎知識があると、プラグインの調整やOS固有の不具合対応ができるため評価が上がります。また「言われたものを作る」だけでなく「何を作るべきか」を一緒に考えられるエンジニアは、上流から関われる分だけ単価が高くなります。逆にフルリモートを強く希望する場合は、常駐よりやや単価が抑えられる傾向がある点も理解しておきましょう。
自分はどのレンジ?案件を取れる人の条件と自己診断

相場を知ったところで、次に大切なのは「では自分はどこに当てはまるのか」を判断することです。ここが今回の記事で最もお伝えしたいポイントです。相場の数字を眺めるだけでは前に進めません。自分の現在地を確定させて初めて、狙うべき案件と次にやるべきことが見えてきます。
案件を取れる人の最低ライン
フリーランス・副業案件を取れる人の最低ラインは、おおむね次の通りです。第一に、実務でFlutterを使ったアプリ開発の経験が半年〜1年以上あること。独学だけでなく、業務として「動くアプリ」をリリースまで持っていった経験があると強いです。第二に、人に見せられる成果物(業務で関わったアプリ、または個人で公開したアプリ)があること。コードだけでなく、ストアに公開済みのアプリがあると説得力が一段上がります。この2つが揃っていれば、レンジは別として案件獲得のスタートラインには立てています。
自己診断チェックリスト:あなたは今どのレンジか
以下のチェックリストで、自分がどのレンジに位置するかを確認してみましょう。
設問 | はい / いいえ |
|---|---|
業務でFlutterアプリを開発した経験が1年以上ある | |
ストア公開済み、または業務でリリースしたアプリがある | |
状態管理(Riverpod/Provider/Bloc等)を実務で使った経験がある | |
API連携・非同期処理を自分で実装できる | |
簡単な設計(画面構成・データ構造)を任された経験がある | |
Swift/KotlinまたはネイティブのOS知識が多少ある |
「はい」が2個以下なら、まずは小規模案件やクラウドソーシングで実績を積む段階です(月単価でいえば10万〜30万円前後のレンジ)。3〜4個なら、エージェント経由で機能開発の主担当案件を狙える段階(30万〜60万円前後)です。5個以上なら、設計参画や週2〜3日でも高単価の案件(70万円前後〜)を視野に入れてよいでしょう。今「はい」が少なくても落ち込む必要はありません。どの項目を埋めれば上のレンジに行けるかが、そのまま次の課題になります。
「Flutterだけ」で足りる案件・足りない案件の境界
「Flutterだけで案件は取れるのか、ネイティブも必要なのか」は多くの方が抱く疑問です。結論としては、機能開発・画面実装が中心の案件であればFlutter(Dart)の実装力だけでも十分に取れます。一方で、ネイティブ機能との連携が必要なプラグイン開発、OS固有の不具合対応、既存ネイティブアプリへのFlutter組み込みといった案件では、Swift/Kotlinの知識が求められます。今すぐネイティブを習得する必要はありませんが、「ネイティブが必要な領域もある」と知っておくと、応募する案件の見極めや、単価を上げるための学習計画が立てやすくなります。
Flutterフリーランス・副業案件の探し方と初案件までの手順
自分のレンジが見えたら、次はそのレンジに合った探し方を選びます。やみくもに登録するのではなく、自分の段階に合ったルートを選ぶことが、最短で初案件にたどり着くコツです。
段階別の探し方
実務経験が浅く実績作りの段階(自己診断で「はい」2個以下)の方は、クラウドソーシングや知人・SNS経由から始めるのが現実的です。小規模な機能追加やバグ修正を低単価でも受け、リリース実績とレビューを積み上げます。この段階で実績を作っておくと、次のステップで提示できる材料になります。
機能開発の主担当を狙える中級以上(「はい」3個以上)の方は、フリーランスエージェントの活用が効率的です。エージェントは案件の紹介から単価交渉、契約手続きまで代行してくれるため、本業を持つ会社員でも案件を探す負担を抑えられます。エージェント経由は中〜高単価の案件が集まりやすく、安定した受注につながります。なお、自分のスキルや希望稼働に合った案件を提示してくれる複業マッチングサービスを併用すると、無理のない条件で案件を見つけやすくなります。それぞれの獲得経路の特徴と使い分けは、複業エンジニアの案件獲得経路比較|4経路を状況別に選ぶ最短ルートで詳しく整理しています。
初案件獲得までの手順
初案件までの流れは、おおむね次の4ステップです。まず、職務経歴とFlutterの実務内容を整理し、見せられる成果物(GitHubやストア公開アプリ)をまとめます。次に、自分のレンジに合ったエージェントやサービスに登録します。その後、担当者やクライアントとの面談で、これまでの開発経験・使える技術・稼働可能日数を具体的に伝えます。最後に条件をすり合わせて受注、という流れです。面談では「何ができるか」を曖昧にせず、「どの規模のアプリで、どの機能を、どう実装したか」を具体的に話せるよう準備しておくと通過率が上がります。
本業と両立する場合の注意点
会社員として副業で取り組む場合は、いくつか確認しておくべき点があります。まず、勤務先の就業規則で副業が許可されているかを必ず確認しましょう。次に、年間の副業所得が20万円を超える場合は確定申告が必要になります。そして、本業に支障が出ないよう稼働時間を管理することも大切です。最初は週1〜2日程度の無理のない稼働から始め、ペースをつかんでから稼働を増やしていくのが、長く続けるコツです。
単価を上げ、収入を安定させるために
一度案件を取れたら、次のテーマは「単価を上げること」と「収入を安定させること」です。フリーランス・副業を続けていく上では、単発で終わらせず継続的に積み上げていく視点が欠かせません。
単価を上げる具体策
単価を上げるための王道は3つあります。1つ目は、ネイティブ(Swift/Kotlin)の知識を身につけ、対応できる案件の幅を広げること。2つ目は、実装だけでなく設計・要件定義といった上流工程に関わり、「作れる人」から「設計できる人」へ評価を引き上げること。3つ目は、自分の実績を言語化することです。「アプリを作った」ではなく「月間◯万ユーザーのアプリで、決済機能を設計から実装し、リリースまで担当した」のように、規模・役割・成果を具体的に語れると、面談での評価も提示単価も上がります。先ほどの自己診断で埋まっていなかった項目が、そのまま単価アップの伸びしろになります。
収入を安定させる
収入の安定には、単価とは別の工夫が必要です。1つの案件・1つのチャネルに依存していると、契約終了や閑散期に収入が途切れてしまいます。複数のエージェントやマッチングサービスに登録して案件の選択肢を確保しておくこと、信頼関係を築いたクライアントと継続契約につなげること、繁忙期に少し多めに受けて閑散期に備えることが、安定化の基本です。会社員として副業から始める場合は本業の収入という土台があるため、まずは無理のない範囲で継続受注の感覚をつかみ、徐々にフリーランス比率を高めていくのが現実的な進め方です。複業マッチングサービスを活用すれば、本業と並行しながら自分の条件に合う案件を継続的に見つけやすくなります。
よくある質問(FAQ)
Flutterのフリーランス・副業でいくらくらい稼げますか?
フルタイム稼働の月単価相場は、各エージェントの公開データをもとにすると70万〜80万円台が目安です。副業の場合は稼働日数に応じて按分され、週2〜3日で20万〜40万円前後、高単価案件では週2〜3日でも90万〜100万円に届くケースもあります。経験年数によって幅が大きいため、自分のレンジを把握した上で目安を立てましょう。
実務何年あればFlutterのフリーランス案件を取れますか?
実務1年以上あれば案件は取れます。実務1〜3年で30万〜60万円前後の機能開発案件、3年以上で70万円前後の設計参画案件が目安です。実務1年未満でも、ストア公開済みのアプリなど見せられる成果物があれば小規模案件から実績を積めます。
週1日・土日だけの稼働でもFlutter案件はありますか?
あります。ただし数が限られ人気も高いため、実務経験が浅いうちは選択肢が少なくなりがちです。案件エージェントの掲載データによれば、実務3年以上あれば週2日で月20万円〜の案件にも応募しやすくなります。まずは案件数の多い週2〜3日で実績を作り、徐々に稼働を絞る進め方が現実的です。
Flutterだけで案件は取れますか?Swift・Kotlinは必要ですか?
機能開発・画面実装が中心の案件であれば、Flutter(Dart)の実装力だけでも取れます。ネイティブ機能との連携やプラグイン開発、既存ネイティブアプリへの組み込みではSwift/Kotlinの知識が求められます。単価を上げたい場合はネイティブの基礎知識を持っておくと有利です。
Flutter案件はどこで探すのがおすすめですか?
実績作りの段階ならクラウドソーシングや知人・SNS経由、機能開発の主担当を狙える段階ならフリーランスエージェントや複業マッチングサービスの活用が効率的です。自分の現在地に合ったルートを選ぶことが、初案件への近道です。
Flutterは将来性がありますか?流行らないという声は本当ですか?
Flutterは1つのコードベースでiOS・Android両対応できる強みから、スタートアップを中心に採用が広がり、案件数も増加傾向にあります。クロスプラットフォーム需要は今後も続くと見られ、フリーランス案件の選択肢も拡大しています。一方でネイティブが適する領域もあるため、Flutterを軸にしつつ周辺知識を広げておくと、将来の選択肢が広がります。
まとめ
Flutterのフリーランス・モバイルアプリ案件は、実務1年以上の経験があれば十分に取れます。大切なのは、取れるかどうかを心配することではなく、自分の現在地を把握して適切なレンジの案件を選ぶことです。
本記事で整理した意思決定の流れを振り返りましょう。まず、経験年数で取れるレンジが決まる(実務1〜3年は30万〜60万円、3年以上は70万円前後)ことを理解する。次に、自己診断チェックリストで自分が今どのレンジにいるかを確定する。そして、レンジに合った探し方(実績作りならクラウドソーシング、主担当を狙えるならエージェント・マッチングサービス)で初案件を獲得する。最後に、ネイティブ習得・上流参画・実績の言語化で単価を上げ、複数チャネルの確保で収入を安定させる、という順です。
自己診断で「はい」が少なかった項目は、そのまま次に埋めるべき課題です。今の自分が狙えるレンジから一歩を踏み出し、実績を積みながら上のレンジへ進んでいきましょう。本業と並行しながら自分の条件に合う案件を探したい場合は、スキルと希望条件に合う案件だけが提示される複業マッチングサービスを活用すると、無理のない稼働で案件を見つけやすくなります。



