OpenScreenとは?OSSで注目されるScreen Studio代替の画面録画ツールを解説


目次
作業時間削減
システム化を通して時間を生み出し、ビジネスの加速をサポートします。
システム開発が可能に
はじめに
「Screen Studioを使ってみたいけれど、月額費用がかかるのはちょっと…」
プロダクトデモや技術チュートリアル動画を作成したいエンジニア・デザイナーなら、一度はこう感じたことがあるのではないでしょうか。
OpenScreenは、そのニーズに応えるOSS(オープンソースソフトウェア)の画面録画・動画編集ツールです。サブスクリプション不要・ウォーターマークなし・商用利用可能で、GitHubでは2026年4月時点で 3.1万以上のスターを獲得し、急成長を続けています。
この記事では、初めてOpenScreenを知った方が「自分のプロジェクトで使えるか」「他のツールと比べてどう違うか」を判断できるよう、機能・技術スタック・類似ツールとの比較・インストール方法を解説します。
注意: 本記事はリポジトリの公式ドキュメント・READMEおよびGitHub APIデータ(2026-04-19取得)に基づいた解説です。動作検証は行っていません。
OpenScreenとは何か
プロジェクトの概要と特徴
OpenScreenは、有料ツール「Screen Studio」のOSS代替として開発された画面録画・動画編集ツールです。
公式GitHub: https://github.com/siddharthvaddem/openscreen
項目 | 内容 |
|---|---|
作者 | siddharthvaddem |
ライセンス | MIT(個人・商用利用ともに完全無料) |
対応OS | macOS・Windows・Linux |
主言語 | TypeScript(95.6%) |
スター数 | 31,145(2026-04-19時点) |
フォーク数 | 2,123 |
最新バージョン | v1.3.0(2025-04-02リリース) |
MITライセンスを採用しているため、商用プロダクトのデモ動画・マーケティング素材への利用も制限なく可能です。Screen Studioが月額料金制であるのに対し、OpenScreenは完全無料で同等レベルの映像品質を実現することを目指しています。
OpenScreenの主要機能
OpenScreenは以下の4つの主要機能を柱として設計されています。
画面録画の仕組み(desktopCapturer API)
公式READMEに記載の通り、画面録画はElectronのdesktopCapturer APIとブラウザのMediaRecorderを組み合わせて実現しています。
録画時には以下の2つのファイルが並行して生成されます:
.webmファイル: 映像・音声データ.cursor.jsonファイル: カーソルのテレメトリデータ(位置・クリックイベント)
カーソルのテレメトリデータを別ファイルで記録することで、録画後にカーソル動作に連動した自動ズーム提案を実現しています(「マジックワンドボタン」機能)。
タイムラインベースの動画編集
編集はタイムラインベースのUIで行います。
- ズーム領域の設定: 手動ズームと自動ズーム(マジックワンドによる提案)の両方に対応
- トリミング: 録画の前後・中間部分のカット
- 速度調整: 区間ごとに再生速度を変更可能
- アノテーション: テキスト・矢印・画像の追加
- アンドゥ・リドゥ: v1.3.0から対応(複数ステップの操作を取り消し可能)
タイムラインのドラッグ&ドロップ操作にはdnd-timelineライブラリを使用しています。
ビジュアルエフェクト
OpenScreenの差別化ポイントの一つがビジュアルエフェクトの豊富さです。
- 自動/手動ズーム: 深さレベルを調整可能。クリック位置を検出してズームを自動適用
- モーションブラー: パン・ズーム時に滑らかなブラーエフェクトを付与
- 背景カスタマイズ: 壁紙・単色・グラデーション・カスタム画像から選択
- ウェブカメラPIPモード: v1.3.0から縦型・PIPモードでのウェブカメラ表示に対応
- 透明背景対応: v1.3.0からネイティブアスペクト比での透明背景を設定可能
エフェクトのリアルタイムプレビューはPixiJS(GPU加速レンダリング)で実現しており、編集時の操作レスポンスが高速です。
出力フォーマット
完成した動画は以下の形式でエクスポート可能です:
- MP4: H.264エンコード。標準的な用途に対応
- GIF: Webワーカーを使ったGIFエンコード(
gif.js使用) - 複数解像度・アスペクト比: 縦型(9:16)・横型(16:9)・正方形(1:1)等に対応
エクスポート処理にはWebCodecs APIによるフレームデコードと再エンコードを行い、WebAssemblyベースのweb-demuxerでフレーム抽出を高速化しています。
技術スタック・アーキテクチャ
採用技術の概要
OpenScreenはElectronの2プロセスモデルを採用しています。アーキテクチャの詳細はDeepWikiのドキュメントで解説されています。
レイヤー | 技術・役割 |
|---|---|
アプリケーションシェル | Electron ^39.2.7(OS統合・ウィンドウ管理・ファイルシステム) |
プリロード層 | 32個のIPCメソッドを |
UIフレームワーク | React / React-DOM ^18.2.0(サンドボックス化されたレンダラー) |
GPU加速レンダリング | PixiJS ^8.14.0(エフェクトのリアルタイムプレビュー) |
ビルドツール | Vite |
フレーム抽出 | web-demuxer(WebAssemblyベース) |
MP4マルチプレックス | mediabunny |
GIFエンコード | gif.js(Webワーカー) |
タイムラインUI | dnd-timeline(ドラッグ&ドロップ) |
PixiJSによるGPU加速レンダリングの採用は、他の多くのスクリーンレコーダーとの技術的差別化点です。Canvas/CSS アニメーションではなく WebGL ベースの描画を行うことで、複数エフェクトを重ねた編集時でも滑らかなプレビューを実現しています。
v1.3.0の主な新機能
公式リリースノート(https://github.com/siddharthvaddem/openscreen/releases/tag/v1.3.0)によると、最新版 v1.3.0(2025-04-02リリース)では以下が追加されています:
- アンドゥ・リドゥ機能
- 多言語サポート(中国語・英語・スペイン語)
- 録画再開機能
- カーソルテレメトリ駆動の自動ズーム提案
- 縦型・PIPモードでのウェブカメラ対応
- 透明背景対応
インストール方法と動作環境
各プラットフォームでのインストール手順
インストーラーはGitHubリリースページからダウンロードできます。
macOS:
.dmgファイルをダウンロード- Gatekeeperブロックが発生する場合は、ターミナルで以下を実行:
# 公式READMEに記載の手順(出典: https://github.com/siddharthvaddem/openscreen) xattr -cr /Applications/OpenScreen.app - システム設定でスクリーン録画・アクセシビリティ権限を付与
Linux:
.AppImageファイルをダウンロードして実行権限を付与./OpenScreen.AppImageで起動(環境によって--no-sandboxフラグが必要)
Windows:
.exeインストーラーをダウンロードして実行
システム音声キャプチャの制限事項
マイク録音はすべてのプラットフォームで標準対応していますが、システム音声(PC上で再生している音声)のキャプチャには制限があります:
OS | 条件 |
|---|---|
macOS | バージョン13以上必須(14.2以上でシステムプロンプト表示) |
Windows | 標準対応 |
Linux | PipeWire必須(Ubuntu 22.04+、Fedora 34+が対象) |
類似OSSとの比較
Capとの比較
Cap(cap-so/cap)はOpenScreenと同じ「Screen Studio代替OSSスクリーンレコーダー」として最も比較されるツールです。
観点 | OpenScreen | Cap |
|---|---|---|
スター数(2026-04時点) | 31,145(約71%多い) | 18,224 |
ライセンス | MIT(商用利用制限なし) | AGPL-3.0(商用利用に制約) |
技術スタック | Electron + React + TypeScript | Next.js + Rust + Tauri |
共有機能 | なし(ローカルのみ) | あり(クラウド共有・自己ホスティング) |
AI機能 | なし | あり |
開発歴 | 6ヶ月(急成長中) | 2年(成熟段階) |
対応OS | macOS・Windows・Linux | macOS・Windows |
OpenScreenが向いているケース: 商用利用・完全ローカル処理・シンプルな高品質デモ動画制作 Capが向いているケース: クラウド共有・チームでの利用・AI機能の活用・自己ホスティング環境構築
Kapとの比較
Kap(wulkano/kap)はmacOS向けの老舗OSSスクリーンレコーダーです。
観点 | OpenScreen | Kap |
|---|---|---|
対応OS | macOS・Windows・Linux | macOSのみ |
ライセンス | MIT | MIT |
編集・エフェクト | 豊富(ズーム・モーションブラー等) | 最小限(トリムのみ) |
メンテナンス状況 | 活発(2026-04-19も更新) | 停滞気味(最終更新1年以上前) |
用途 | プロ品質デモ動画・チュートリアル | シンプルな画面録画・GIF 作成 |
OpenScreenが向いているケース: クロスプラットフォーム・エフェクト付きのデモ動画・長期的に保守されるツールを求める場合 Kapが向いているケース: macOS 専用・シンプルな録画のみで十分・軽量ツールを求める場合
どのユーザーに何が向くか(意思決定マトリクス)
ニーズ | 推奨ツール |
|---|---|
商用デモ動画を完全無料で作りたい | OpenScreen(MIT ライセンス) |
チームでの画面録画共有が必要 | Cap |
macOS のみ使用・シンプル優先 | Kap(ただしメンテナンス停滞中) |
ライブ配信も必要 | OBS Studio |
Chrome 拡張で手軽に使いたい | Screenity |
ユースケース別の活用シーン
SaaS/プロダクトデモ動画制作
ランディングページやプレゼン資料に使う「製品デモ動画」の作成に最適です。自動ズームと背景カスタマイズで、シンプルな操作説明動画をプロ品質に仕上げられます。MITライセンスのため、商用プロダクトのマーケティング素材として制限なく利用できます。
技術チュートリアル・ハウツー動画
コードエディタ上の操作説明や、ターミナルコマンドの実演動画を作成する際に活用できます。アノテーション機能でテキストや矢印を追加し、説明を補足することが可能です。
チーム内オンボーディング動画
新メンバー向けの操作説明やプロセス解説動画の作成に使えます。クロスプラットフォーム対応のため、macOS/Windows/Linuxが混在するチームでも同じツールを使えます。
OpenScreenへの貢献方法
OpenScreenはオープンソースプロジェクトとして、コントリビューターを歓迎しています。CONTRIBUTING.md に詳細な手順が記載されています。
基本的なコントリビューションフロー:
- リポジトリをフォーク
git checkout -b feature/your-feature-nameでブランチを作成- 変更を実装・テスト
- Pull Request を提出
開発環境のセットアップには Node.js v22、npm、Git(macOSでは追加でPython 3.11)が必要で、npm install → npm run dev で開発モードで起動できます。
まとめ
OpenScreenは、以下の特徴を持つOSSスクリーン録画・動画編集ツールです:
- Screen Studio代替のOSSとして最大規模の採用実績(GitHubスター3.1万)
- MITライセンスで商用利用完全無料
- TypeScript + Electron + PixiJSによる高品質なGPU加速エフェクト
- クロスプラットフォーム対応(macOS/Windows/Linux)
- v1.3.0で機能充実(アンドゥ、多言語、自動ズーム提案、ウェブカメラPIP等)
こんな方に特におすすめです:
- 商用デモ動画や技術チュートリアルを無料で制作したい
- MITライセンスで制約なく使えるスクリーンレコーダーを探している
- クロスプラットフォームで使えるScreen Studio代替を探している
こんな方にはCapや他のツールが向いているかもしれません:
- チームでの画面録画共有・クラウド機能が必要
- ライブ配信やより高度な映像制作が必要(→ OBS Studio)
詳細や最新情報は公式サイト(https://openscreen.vercel.app)とGitHubリポジトリで確認できます。
時間を自由に
挑戦と成長を共にできるメンバーとの出会いをお待ちしています。









