「Webシステムを外注したいんだけど、だいたいいくらかかるか調べておいて」。上司や経営層からそう言われて検索をかけてみたものの、出てくるのは「機能によります」「数十万円から数千万円」といった、幅が広すぎて稟議資料の数字が埋められない情報ばかり——。発注経験が少ない担当者の方なら、一度はこの壁にぶつかったことがあるのではないでしょうか。
Webシステムの受託開発費用が「いくら」と一言で言えないのには、はっきりとした理由があります。同じ「予約システム」でも、機能の数や連携の有無によって金額が10倍以上変わることが珍しくないからです。だからこそ多くの記事が「機能による」としか書けず、読み手のモヤモヤが残り続けます。
ただ、裏を返せば「何によって金額が決まるのか」を押さえてしまえば、自社の案件がどのくらいの帯に位置するのか、見積もりを取る前でもおおよその当たりをつけることは十分に可能です。必要なのは、相場の地図と、その地図に自社案件を当てはめる手順です。
本記事では、Webシステム受託開発の費用相場を「規模別」「業種・システム種別別」の二軸で具体的な金額帯とともに整理し、その金額がどう決まるか(人月単価×工数の仕組み)、そして同じシステムでも見積もりが2〜3倍変わる理由までを解説します。受託開発を手がける秋霜堂株式会社の視点も交えながら、読み終えたときに「自社の案件はおおよそ◯◯万円〜◯◯万円」と予算感を言語化し、社内稟議や次の一歩に自信を持って進める状態を目指します。
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Webシステム受託開発の費用相場は「規模 × 業種」で大きく変わる
結論から言うと、Webシステム受託開発の費用相場は、おおよそ100万円台から数千万円まで分布します。これだけ幅が広いと「結局いくらなの?」と感じてしまいますが、この幅は適当に開いているわけではありません。案件の「規模」と「業種・システム種別」という2つの軸で、おおよその位置が決まります。逆に言えば、自社の案件をこの2軸に当てはめれば、見積もりを取る前でも予算感の当たりはつけられます。
なぜ「機能による」としか書かれていないのか
費用相場を解説する記事の多くが「機能によります」で終わってしまうのは、Webシステムの開発費用が「人がどれだけの時間をかけて作るか」で決まるためです。後ほど詳しく説明しますが、開発費用の大半は人件費です。つまり、作る機能が増えれば増えるほど、また機能が複雑になればなるほど、必要な作業時間(工数)が増え、費用が積み上がっていきます。
同じ「顧客管理システム」という名前でも、「名簿を一覧表示して検索できるだけ」のものと、「営業の商談履歴・メール配信・売上分析まで連動する」ものとでは、必要な作業量がまったく異なります。「機能による」というのは、裏を返せば「どんな機能をどこまで作り込むかで金額が決まる」という意味なのです。本記事では、この曖昧さを「規模」と「業種」という当てはめやすい軸に翻訳していきます。
本記事で予算感をつかむ3ステップ
自社案件の予算感は、次の3ステップでつかんでいきます。
- 規模で当てる: まず自社の案件が「小・中・大」のどの規模に当たるかをざっくり判断し、金額帯の当たりをつけます。
- 業種・種別で補正する: ECサイト・予約システム・業務システムなど、システムの種類によって相場の傾向は変わります。規模で出した当たりを、種別で補正します。
- 内訳と変数で根拠を持つ: 人月単価×工数という費用の決まり方と、金額を上下させる要因を理解し、「なぜその金額になるのか」を説明できる状態にします。
この順番で読み進めれば、最後には自社案件の概算予算を言語化できるようになります。それではまず、規模別の相場から見ていきましょう。
【規模別】Webシステム受託開発の費用相場(小・中・大)

最初の当たりをつけるための軸が「規模」です。ここでは小規模・中規模・大規模の3つに分け、それぞれの金額帯・開発期間・体制・該当する案件例を整理します。金額は複数の費用相場データ(ITトレンド、パソナDX、発注ラウンジ、システム幹事ほか)を統合した目安です。
小規模システム(100〜300万円)の目安と該当例
小規模に該当するのは、機能が限定的で、扱うデータや利用者が比較的少ないシステムです。費用相場はおおむね100万〜300万円、開発期間は1〜3ヶ月程度、体制はエンジニア1〜2名というケースが多くなります。
該当する案件例は次のようなものです。
- 社内の特定業務に絞った小規模な管理ツール(在庫リスト、案件管理など)
- 問い合わせフォームや簡易的な申し込み受付の仕組み
- テンプレートを活用したシンプルなWebサービス
「まずは手作業をやめて、最低限のデータ管理をシステム化したい」というニーズは、多くがこの帯に収まります。
中規模システム(300〜1,200万円)の目安と該当例
中規模は、複数の機能が連携し、ある程度の利用者数を想定するシステムです。費用相場は300万〜1,200万円程度(案件によっては3,000万円規模まで広がります)、開発期間は3〜6ヶ月以上、体制は数名のチームで進めるのが一般的です。多くの企業が「業務システムを作りたい」と考えたとき、現実的に着地するのはこの帯であることが少なくありません。
該当する案件例は次のとおりです。
- 顧客管理システム(CRM)・営業支援システム(SFA)
- 中規模のECサイト・予約システム
- 部署をまたいで使う業務アプリ(受発注、勤怠、申請ワークフローなど)
大規模システム(1,200万円〜)の目安と該当例
大規模は、企業全体や多数の利用者を支える基幹的なシステムです。費用相場は1,200万円から数千万円、案件によっては数億円規模にまで及びます。開発期間は半年から1年以上、体制は複数チーム・多人数になります。
該当する案件例は次のとおりです。
- 企業全体の業務を統合管理する基幹システム(ERP)
- 多機能・大規模なECプラットフォーム
- 外部システムとの複雑な連携を伴うマッチングサービスやSaaS
中小企業の最初のシステム化案件がこの帯に入ることは多くありませんが、事業の根幹を担うシステムを内製から外注に切り替える場合などは、この規模になることもあります。
規模別相場の早見表
ここまでの内容を一覧にまとめます。自社案件がどの行に近いか、まずはざっくり当ててみてください。
規模 | 費用相場の目安 | 開発期間 | 体制 | 該当する案件例 |
|---|---|---|---|---|
小規模 | 100万〜300万円 | 1〜3ヶ月 | 1〜2名 | 社内の小規模管理ツール、申し込み受付、シンプルなWebサービス |
中規模 | 300万〜1,200万円 | 3〜6ヶ月以上 | 数名チーム | CRM・SFA、中規模ECサイト・予約システム、業務アプリ |
大規模 | 1,200万円〜(数千万円規模も) | 半年〜1年以上 | 複数チーム | 基幹システム(ERP)、大規模ECプラットフォーム、複雑な連携を伴うSaaS |
この早見表はあくまで「規模」だけで見た目安です。同じ規模でも、システムの種類によって相場の傾向は変わります。次は「業種・種別」の軸で補正していきましょう。
【業種・システム種別別】Webシステムの開発費用相場

規模で当たりをつけたら、次はシステムの種類で補正します。ここでは代表的な3カテゴリ(ECサイト/予約・受付・マッチング/業務・基幹・顧客管理)の相場を見ていきます。金額はシステム幹事、レバテック、発注ラウンジ、W2ソリューションなどの相場データを統合した目安です。
ECサイト・ネットショップの開発費用相場
ECサイトの開発費用相場は、おおむね50万円から1,000万円超まで大きく分かれます。分かれ目になるのは「どこまで作り込むか」です。
- 50万〜100万円程度: テンプレート(ASP・パッケージ)をベースに、軽微なカスタマイズを加えたもの
- 200万〜500万円程度: デザインや機能をある程度オリジナルで作り込むもの
- 500万円〜1,000万円超: 独自機能の追加や、在庫・基幹システムとの連携が必要なもの
「とりあえずネットで売りたい」だけなら既製サービスの活用で費用を抑えられますが、独自の販売フローや他システム連携が絡むと、一気に中〜大規模の帯に入ります。
予約・受付・マッチングシステムの開発費用相場
予約・受付システムの開発費用相場は、数十万円から1,000万円超まで幅があります。最小限の機能(日時の予約と確認メール程度)であれば数十万円台で実現できる一方、決済・会員管理・複数店舗対応・空き状況のリアルタイム連動などが加わると数百万〜1,000万円以上になります。旅行・宿泊のように複雑な料金計算や在庫管理を伴うものは、さらに高額になることもあります。
マッチングシステム(求人・スキル・サービスなどを結びつける仕組み)は、ユーザー登録・検索・メッセージング・決済など必要な機能が多くなるため、500万〜2,000万円程度が目安になりやすいカテゴリです。
業務システム・基幹システム・顧客管理(CRM)の開発費用相場
社内業務を効率化する業務システムは、内容次第で相場が大きく動きます。受発注・勤怠・在庫といった単機能の管理システムであれば300万〜600万円程度が一般的な目安ですが、複数部署にまたがる独自の業務フローや、既存システムとの連携が増えると数百万〜数千万円に膨らみます。
顧客管理(CRM)も同様で、名簿管理が中心であれば中規模に収まりますが、営業活動の記録・分析・メール配信まで連動させると費用は上がります。企業全体を統合管理する基幹システム(ERP)になると、大規模の帯(1,000万円〜数千万円以上)が中心です。
業種別相場マトリクス(規模 × 種別の早見表)
規模と種別を掛け合わせた早見表が次のとおりです。自社案件に近いセルを探してみてください。
システム種別 | 小規模(〜300万円台) | 中規模(300万〜1,200万円) | 大規模(1,200万円〜) |
|---|---|---|---|
ECサイト | テンプレート+軽微なカスタマイズ | オリジナルデザイン・機能追加 | 独自機能・基幹連携・大規模EC |
予約・受付 | 日時予約+通知など最小機能 | 決済・会員・複数店舗対応 | 複雑な料金計算・大規模在庫管理 |
マッチング | (小規模で収まることは少ない) | 基本的な登録・検索・連絡機能 | 決済・本人確認・大規模ユーザー |
業務・CRM | 単機能の管理ツール | 部署横断の業務アプリ・SFA連動 | 基幹システム(ERP)・全社統合 |
ここまでで、自社案件の「だいたいの帯」は見えてきたはずです。次は、その金額が「なぜそうなるのか」という中身を見ていきます。これを理解しておくと、稟議で金額の根拠を説明できるようになります。
費用の内訳と決まり方:人月単価 × 工数の仕組み
「規模と業種で帯は分かったが、その金額の根拠を社内でどう説明すればいいのか」——稟議を通すうえで、ここが意外と重要です。Webシステムの開発費用は、ほぼ一つのシンプルな式から組み立てられています。
開発費用の基本式(人月単価 × 工数 × 人数)
開発費用の基本は、次の式で表せます。
開発費用 = 人月単価 × 工数(人月)
「人月(にんげつ)」とは、エンジニア1人が1ヶ月作業したときの作業量を表す単位です。たとえば「エンジニア2人が3ヶ月かかる」なら、工数は 2人 × 3ヶ月 = 6人月。これに、エンジニア1人あたりの1ヶ月の費用(人月単価)を掛けたものが、おおよその開発費用になります。
重要なのは、開発費用の大半が人件費だという点です。各種の費用相場データによれば、人件費は開発費用全体の**おおむね60〜80%**を占めます(パソナDX、GeNEEほか)。つまり「機能が増える=作業時間が増える=人件費が増える」という構造であり、これが費用が膨らむ最大の理由です。
職種別の人月単価レンジ(最新の目安)
人月単価は、担当する職種やエンジニアの経験によって変わります。各社の相場データを統合した職種別の目安は次のとおりです(レバテック、発注ラウンジほか)。
職種 | 人月単価の目安 |
|---|---|
プログラマー(PG) | 50万〜90万円 |
システムエンジニア(SE) | 65万〜110万円 |
プロジェクトマネージャー(PM) | 90万〜150万円 |
経験5年程度のエンジニアで月額75万〜90万円、ベテラン層になると月額150万〜200万円程度が相場とされます。同じ「1人月」でも、誰が担当するかで金額が変わるのはこのためです。見積書に職種ごとの単価と工数が記載されていれば、こうした内訳を確認することで金額の妥当性を判断しやすくなります。
人件費以外にかかる諸経費・運用保守費
開発費用は人件費だけではありません。次のような費用も見込んでおく必要があります。
- サーバー・インフラ費用: システムを動かすためのクラウドサーバーやドメインなどの費用
- ソフトウェアライセンス費用: 利用する有料ツールやサービスの利用料
- 運用・保守費用: 公開後にシステムを安定稼働させ、不具合対応や小さな改修を行うための費用
特に見落としがちなのが、公開後の運用・保守費用です。一般的には開発費用の一定割合を年間の保守費として見込むケースが多く、初期の開発費だけでなく、稼働後のランニングコストも合わせて予算化しておくと、稟議の後で「想定外の費用が出てきた」という事態を防げます。
ここまでで費用の決まり方は見えてきました。しかし「同じようなシステムなのに、A社とB社で見積もりが2倍違う」ということが現実には起こります。次はその理由を掘り下げます。
同じシステムでも見積もりが2〜3倍変わる5つの理由

検索者が最後まで抱えがちな最大のモヤモヤが、「同じようなシステムなのに、なぜこんなに金額の幅が広いのか」という点です。これは見積もりを作る側の視点で見ると、実はとても整理しやすい話です。受託開発を手がける秋霜堂の実務経験からも、金額を大きく動かすのは主に次の5つの要因です。自社案件がどの要因に当てはまるかを知っておくと、見積もりが高め・安めのどちらに振れそうかを事前に予測できます。
要件の複雑さ・機能数
最も基本的な変数が、作る機能の数とその複雑さです。「データを一覧表示する」だけの画面と、「条件で絞り込み、集計し、グラフ化し、CSVで出力する」画面とでは、必要な作業量がまるで違います。同じ「管理画面」という言葉でも、内訳次第で工数は数倍に変わります。やりたいことを箇条書きで洗い出しておくと、見積もりのブレを抑えやすくなります。
既存システム・外部サービスとの連携
会計ソフト・決済サービス・基幹システム・外部APIなど、すでにあるシステムやサービスと連携させる場合、その分の開発・検証作業が上乗せされます。連携先の仕様によっては想定以上に手間がかかることもあり、金額を押し上げる代表的な要因です。「単体で完結するか、何かとつなぐか」で相場が一段変わると考えておくとよいでしょう。
データ移行の有無と量
既存のExcelや旧システムからデータを移し替える「データ移行」も、見落とされがちなコスト要因です。データの量が多い、形式がバラバラ、重複や表記ゆれが多いといった場合は、移行のための整形・検証作業が増え、費用が積み上がります。「今あるデータをそのまま使いたい」という要望は自然ですが、その実現には相応の工数がかかる点を押さえておきましょう。
非機能要件(性能・セキュリティ・可用性)
画面や機能といった「目に見える要件」以外に、「同時に何人がアクセスしても落ちないか」「個人情報をどこまで厳重に守るか」「障害時にどれだけ早く復旧できるか」といった非機能要件も金額を大きく左右します。利用者数が多い、機密性の高い情報を扱う、止まると業務に深刻な影響が出る——こうしたシステムほど、性能・セキュリティ・可用性への投資が必要になり、相場は上がります。
デザイン・UI/UXの作り込み
最後に、デザインや使い勝手(UI/UX)の作り込み度合いです。標準的なデザインで機能性を重視するか、ブランドイメージに合わせて細部までデザインを作り込み、操作性を磨き上げるかで、デザイン・フロントエンドの工数が変わります。社外の顧客が使うサービスほど、この部分への投資が金額に反映されやすくなります。
これら5つの要因を自社案件に照らし合わせれば、「うちの場合は連携とデータ移行があるから、相場の上のほうかもしれない」といった見立てが立てられます。では、ここまでの内容を使って、実際に自社案件の予算感を組み立ててみましょう。
自社案件の予算感を見積もる手順と、相場を活かす次のステップ
ここまでで、規模・業種・内訳・変数という材料がそろいました。最後に、これらを使って自社案件の概算予算を言語化し、その先の動き方を整理します。
自社案件の概算予算を出す4ステップ
社内稟議用の予算感は、次の4ステップで組み立てられます。
- 規模を当てる: 自社案件が小・中・大のどの規模に近いかを判断し、金額帯の当たりをつける(例: 中規模 → 300万〜1,200万円)。
- 業種・種別で補正する: ECサイト・予約・業務システムなど、種別の相場傾向に合わせて帯を絞る。
- 費用変数で上下を見積もる: 連携・データ移行・非機能要件・デザイン作り込みなど、金額を押し上げる要因が自社案件にいくつ当てはまるかを確認し、帯の上寄り・下寄りを判断する。
- 運用・保守費を加える: 初期開発費に加え、公開後のランニングコスト(サーバー費・保守費)も予算に含める。
この4ステップを踏めば、「うちの案件は中規模の業務システムで、外部連携とデータ移行があるので、初期費用はおおよそ◯◯◯万円〜◯◯◯万円。これに年間の保守費が加わる見込み」といった形で、上司や経営層に説明できる予算感が言語化できます。
相場の落とし穴:「相場より安い見積もり」をどう見るか
予算感がつかめると、いざ見積もりを取った際に「相場より大幅に安い」会社が魅力的に見えることがあります。しかし、安さには必ず理由があります。必要な工程(設計・テスト)が省かれていたり、保守が含まれていなかったり、追加要望のたびに別途費用が発生する契約だったりと、後から総額が膨らむケースは少なくありません。
相場はこうした「安すぎる・高すぎる」を見抜くための物差しです。実際に見積書を受け取ったあと、その金額が妥当かどうかをチェックする具体的な方法は、システム開発費用の妥当性を見抜く|見積書チェックリストで詳しく解説しています。見積もりを取る段階になったら、あわせてご覧ください。
見積もりを取得したら:比較・評価のステップ
相場の把握はあくまで「見積もりを取る前の予算感づくり」です。正確な金額は、実際に複数社から見積もりを取って初めて見えてきます。本記事で予算感の当たりがついたら、次は以下のステップに進みましょう。
- 複数社に見積もりを依頼する: 1社だけでは金額の妥当性を判断できません。条件をそろえて2〜3社から見積もりを取ります。
- 見積書の中身を比較・評価する: 総額だけでなく、工数・職種別単価・含まれる工程・保守範囲を比較します。
- 発注先を決定する: 金額だけでなく、提案内容・コミュニケーションの質・実績も含めて総合的に判断します。
本記事で身につけた「相場の地図」は、この比較・評価の場面でこそ力を発揮します。各社の金額が相場と比べて高いのか安いのか、その理由は何かを、自分の言葉で説明できるようになっているはずです。
Webシステム受託開発の費用に関するよくある質問
最後に、発注を検討し始めた段階でよく挙がる疑問にお答えします。
Q. システム開発の平均費用はいくらですか? A. 一概に「平均」を出すのは難しいのですが、Webシステムの受託開発はおおむね100万円台から数千万円まで分布します。小規模で100万〜300万円、中規模で300万〜1,200万円、大規模で1,200万円以上が一つの目安です。自社案件がどの規模・種別に当たるかを当てはめることで、より精度の高い当たりがつけられます。
Q. 費用の目安はどのくらいですか? A. 「何を作るか」によって変わりますが、社内の小さな管理ツールなら100万円台から、CRMや中規模ECサイトなら数百万円、基幹システムなら1,000万円以上が目安です。本記事の規模別・業種別の早見表を、自社案件に当てはめてみてください。
Q. 相場より大幅に安い見積もりは危険ですか? A. 安さには理由があるため、注意が必要です。設計やテストの工程が省かれていたり、保守が含まれていなかったり、追加要望のたびに費用が発生する契約だったりするケースがあります。総額だけでなく「何が含まれているか」を必ず確認しましょう。
Q. 費用を抑える方法はありますか? A. 機能の優先順位をつけて「まず必要な機能だけで小さく作る」、既製のサービスやパッケージを活用する、要件をできるだけ具体的に整理してから依頼する、といった工夫で費用を抑えられます。最小限の機能で素早く形にする進め方を選ぶことで、初期投資を抑えつつ効果を検証することも可能です。
Q. システム開発に補助金は使えますか? A. 中小企業のIT導入には「IT導入補助金(2026年度からは『デジタル化・AI導入補助金』に名称変更)」などの補助金・助成金が活用できる場合があります。導入後の保守・サポート費用が対象となるケースもあります。制度の要件は年度ごとに変わるため、最新情報はIT導入補助金(中小企業基盤整備機構)などの公式情報で確認してください。
Q. 運用・保守費用はどのくらいかかりますか? A. システムを安定して使い続けるには、公開後も不具合対応や小さな改修のための運用・保守費用がかかります。一般的には開発費用の一定割合を年間の保守費として見込むケースが多く、初期の開発費だけでなく、稼働後のランニングコストも合わせて予算化しておくことが大切です。
Webシステム受託開発の費用は「機能による」とよく言われますが、本記事で見てきたように、規模・業種・内訳・費用変数という軸で分解すれば、見積もりを取る前でも予算感の当たりは十分につけられます。まずは自社案件を早見表に当てはめ、「おおよそ◯◯万円〜◯◯万円」という形で予算感を言語化してみてください。その当たりがあれば、見積もりを取得し、比較・評価して発注先を決めるという次のステップに、自信を持って進めるはずです。
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